• 本

逃亡犯とゆびきり

出版社名 小学館
出版年月 2024年12月
ISBNコード 978-4-09-386744-3
4-09-386744-5
税込価格 1,870円
頁数・縦 317P 19cm

NetGalley 会員レビュー

書店関係者

おすすめ度おすすめ度★5

心のザワザワ、速まる鼓動、溢れる涙、込み上げる、なぜ?なぜ?なぜ?!こんなにも次のページが恋しいと思ったことはない。女性の歪だけど固い友情。会わずして時が経っても揺るがない信頼。わかる。理解できるからこそ、胸が締めつけられて、自問自答が止まらない。未散が取材する事件、福子の過去、仕組まれた騒動が重なって腑に落ちる瞬間、震えた。その震えが、恐怖なのか興奮なのか感動なのか、その答えを知りたくて、何度も読み返した。読んだ人と語り合いたい。読んでない人に薦めたい。とにかく共有したくなる作品だ。

教育関係者

おすすめ度おすすめ度★5

今までと違う。纏わりつく恐怖を植え付けるホラーやミステリが印象的だったが、その作品たちの裏側を見せられたような感覚。出来上がったものを全く別の視点から解体していく、悪戯心をくすぐる妙な昂揚感があった。親友が犯した事件の真相という最大の謎を抱えながら、各話さまざまな事件と向き合う。繋がりのない事件の中に、親友の、そして自分や周りの人間の影を見る。渦中にいる時は気付く事が出来ない、人の脆弱さや狡猾さを、静かに突き付けてくる。依存なのか、共存なのか、共依存なのか。幅広い表現であらゆるケースに触れる事で、今の自分の認知の歪みも確認出来る、恐ろしい作品。予測不能なラストまでの伏線もとてもキレイ。

書店関係者

おすすめ度おすすめ度★5

福子が這い上がる過程での殺人は、個人的にとても応援してしまいました。ダメなことではありますが、福子が正しく感じてしまいました。また、女子高生の飛び降りなど、少し前に耳にした事件とリンクして本物のルポを読んでいる気になりました。未散と福子が話す時の口調が、まるで私と高校生のときからの親友とそっくりでリアリティありすぎでびっくりしました。これは30代40代にぶっ刺さりますね!本当に面白かったです!ありがとうございました!

上記レビューの提供元:NetGalley(株式会社メディアドゥ)

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商品内容

要旨

ライターの世良未散は、「女子中学生墜落死事件」の取材をしていた。死亡した少女はスマートフォンを所持しておらず、謎めいた遺書を残していた。疑問ばかりが募るなか、未散に一本の電話が入る。それは高校時代の親友、古沢福子からだった。彼女の言葉に、事件の真相を暴くヒントを見つける未散。果たして記事は話題となったが、未散は福子にそれを伝えることはできない。なぜなら福子は、4人を殺害し指名手配中の逃亡犯だからだ―。

出版社・メーカーコメント

未解決事件を追うフリーライターの世良未散は、電話を心待ちにしていた。彼女の記事に対し、的確な助言を与えてくれるのは、高校時代の親友・古沢福子。福子は4人の男女を殺害した容疑で指名手配中の身だった。

著者紹介

櫛木 理宇 (クシキ リウ)  
1972年、新潟県生まれ。2012年、「ホーンテッド・キャンパス」で第十九回日本ホラー小説大賞・読者賞を受賞。また同年「赤と白」で第二十五回小説すばる新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)