• 本

冬眠族の棲む穴

出版社名 徳間書店
出版年月 2024年12月
ISBNコード 978-4-19-865936-3
4-19-865936-2
税込価格 1,980円
頁数・縦 211P 17cm

NetGalley 会員レビュー

図書館関係者

おすすめ度おすすめ度★5

こういう本を、珠玉の掌編というのだろうか。そう思いながら読んだ1冊。二十四節気にそれぞれ小さなタイトルをつけながら紡がれた24の作品。だいじにだいじに読みたいなと思ったからか、200ページと少しの作品なのに、読み終えるのに数日かかった。1編目の「ペンパル」で、続きが読みたいと思い、最後の「極寒の修験者」で新しく1年を生きるためのエネルギーをもらったような気がする。1つの作品の中に、2つの視点が入る物語があり、2つ目の視点でふと新しい気持ちになれることもあった。手元に置いて、折に触れて気づいた時に1編ずつ読みたい、そんな1冊。

書店関係者

おすすめ度おすすめ度★5

日本の美しい春夏秋冬にふさわしい24編の短編小説、惚れ惚れした。標野先生にしか書けない、不思議でどこか奇妙な中毒性のある世界観。とっておきの魔法をかけてもらった。ぐるぐる変わる自分の感情が心地よくて、久しぶりにテンション上がって元気が出た。小説を読み切ったことが無い人や、これから小説を読んでみようと考える人にも、おすすめしたい一冊。

教育関係者

おすすめ度おすすめ度★5

日常のちょっとした幸せや躓きの中にある気付きを、二十四節気をテーマにした幻想的な世界観で描いた、24編の千紫万紅のショートショート集。強い衝撃波でなくとも、凪ぐような心地好さからも、しっかりと前進する原動力をもらえる。静けさに秘めたバイタリティがどくどくと流れ込んできて、全身を温めてくれる安堵感が堪らない一冊。人間、動物、植物など、それぞれの季節を感じる生命体がテーマに絡んでくる事で、世界がぐんと広がる感覚も面白い。

上記レビューの提供元:NetGalley(株式会社メディアドゥ)

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商品内容

要旨

シリーズ累計25万部「喫茶ドードー」の著者が贈る、やすらぎのショートストーリーズ。

目次

春(立春“りっしゅん”―ペンパル
雨水“うすい”―水生生物 ほか)
夏(立夏“りっか”―ストレス講座
小満“しょうまん”―憂鬱の果実 ほか)
秋(立秋“りっしゅう”―ビオラケース
処暑“しょしょ”―朝の風景 ほか)
冬(立冬“りっとう”―真っ赤な果実
小雪“しょうせつ”―ピンク色の袋 ほか)

著者紹介

標野 凪 (シメノ ナギ)  
1968年、静岡県浜松市生まれ。2018年「第一回おいしい文学賞」にて最終候補となり、2019年に『終電前のちょいごはん 薬院文月のみかづきレシピ』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)