出来事と写真
増補版
小学館文庫 は23−2
出版社名 | 小学館 |
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出版年月 | 2025年3月 |
ISBNコード |
978-4-09-407444-4
(4-09-407444-9) |
税込価格 | 847円 |
頁数・縦 | 360P 15cm |
シリーズ名 | 出来事と写真 |
商品内容
要旨 |
東日本大震災で故郷陸前高田の景観と母を亡くした写真家・畠山直哉が写真について考察をつづける文筆家・大竹昭子と重ねた対話の軌跡。すっかり様変わりした故郷を撮影しつづけた写真家は未曾有の出来事とどのように向き合い、シャッターを押したのか。写真の背景と世界観の変化について誠実に語り合う。文庫化に際しては、東北地方沿岸の被災した木を撮影した写真集『津波の木』刊行に際して行われた最新の対話を収載。巻末には、「『出来事』を受けてアートの出来ることがあるとすれば」について記した畠山の貴重な論考を採録した増補決定版である。 |
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目次 |
第一章 二〇一一年十月二日 恵比寿・東京都写真美術館 |
出版社・メーカーコメント
写真家は東日本大震災とどう向き合ったのか本書は2016年1月に赤々舎より単行本として刊行された書籍を文庫化するもの。元本は東日本大震災から4年にわたり、写真家 畠山直哉と文筆家 大竹昭子が重ねた対話を集めたもの。未曾有の災害で母を失い、無力感に苛まれながら、震災で跡形もなく失われた故郷陸前高田の姿に写真家はどのように向き合い、時の変化とともに、未来にどのような希望を見出したのか。今回は、「出来事」を契機に始まった、畠山・大竹の対話をまとめた赤々舎版に、写真集『津波の木』の刊行を受けて行われた新たな対話を加えて、文庫版の増補版として刊行します。当初の心づもりとは裏腹に、時を経ても、出来事を冷静に受けとめきれない写真家畠山直哉は、さらなる世界の混沌に直面しながらも誠実に世界と向き合い、アーティストとしてなにが出来るのか、アートの果たすべき役割についてみずからに問い続けます。文庫版の「おわりに」には、2012年水戸芸術館現代美術ギャラリーで開催された「3・11とアーティスト 進行形の記録」展の図録に収載された、アートの社会的役割に関して考えを巡らした、畠山直哉氏の「震災とアート」に関する文章を再録いたします。