戦争と音楽 京極高鋭、動員と和解の昭和史
中公選書 156
出版社名 | 中央公論新社 |
---|---|
出版年月 | 2025年3月 |
ISBNコード |
978-4-12-110158-7
(4-12-110158-8) |
税込価格 | 2,530円 |
頁数・縦 | 351P 20cm |
商品内容
要旨 |
西洋音楽には、近代日本における動員と和解の二面がある。これを一身で体現したのが本書の主人公、京極高鋭である。華族の家に生まれた京極は、のちの昭和天皇の「御相手」を務め、長じては音楽ジャーナリストとなり、メニューインらと親交を深めた。戦時下には「愛国行進曲」のプロデュースを手がけ、戦後は東京オリンピックの開催に関わった。この「華麗なる縁の下の力持ち」の遍歴に、近代日本が抱えた矛盾と音楽の持つ力を探る。 |
---|---|
目次 |
第一章 昭和天皇の「御相手」 |
出版社・メーカーコメント
近代国家において、西洋音楽は「動員」と「和解」の2つの役割を担った。これを一身に体現したのが本書の主人公、京極高鋭である。京極は、戦前は国民精神総動員の方針のもとに作られた「愛国行進曲」のプロデュースを手がけ、戦後は東京オリンピックの開催に大きく関わった。祖父は初代東京帝国大学総長・枢密顧問官の加藤弘之、父は昭和天皇の侍医という名家。本人は幼少時、のちの昭和天皇の遊び相手でもあった。弟は喜劇役者古川ロッパである。白樺派の影響を受けて長じた「華麗なる縁の下の力持ち」京極の人生を通して、昭和史における動員と和解、日本が引き受けざるを得なかった矛盾を描く。