航空機産業の技術競争力と認証制度 グローバル市場におけるボーイングの盛衰
出版社名 | 晃洋書房 |
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出版年月 | 2025年3月 |
ISBNコード |
978-4-7710-3942-1
(4-7710-3942-9) |
税込価格 | 3,960円 |
頁数・縦 | 254P 22cm |
書籍ダイジェスト配信サービス SERENDIP 厳選書籍 要旨 航空機産業は現状、民間の完成機メーカーとしては、ボーイングとエアバスの2社寡占状態にある。米国企業のボーイングは技術面や大規模な国際分業体制、認証制度との深い関わりなどにおいて圧倒的な競争優位にあったが、21世紀になってからは欧州発のエアバスの後塵を拝するようになった。同社の盛衰の要因は何か。本書は、米国製造業の象徴の一つでもあったボーイングが、どのような戦略のもとグローバル市場における技術競争力を獲得したのかを論じている。ボーイングは、国際分業体制を構築する中で、完成機製造における「主翼」など中核技術は自社で担当しながら、さまざまな契約方式において、日本をはじめとする他国の優秀な技術を生かす戦略をとった。さらに、本来はFAA(連邦航空局)を通して国家が行うはずの認証実務の移譲を受けたことも同社の優位を高めることになる。しかし、これらの戦略が「諸刃の剣」となった面もあるようだ。著者は、立命館大学経営学部教授。大阪市立大学大学院経営学研究科で博士(商学)を取得後、立命館大学経営学部准教授を経て現職。共著書に『未来を考えるための科学史・技術史入門』(北樹出版、2023年)などがある。 |
商品内容
要旨 |
アメリカ製造業の象徴であるボーイングが、グローバル市場における技術競争力を獲得し、喪失しつつある理由を、新自由主義や株主資本主義を背景とする政治経済環境と企業経営の変化、国家の認証制度との関係から明らかにする。また、航空機を「つくる」段階には達する日本航空機産業が、「うる」段階だけでなく、「とばす」段階にも到達できない理由と課題を展望する。本書は、産業立国の根幹をなす品質管理や安全性で問題を抱える日本のモノづくりにも教訓を示す。 |
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目次 |
第1部 製品の市場設計と販売・サポート―航空機を「うる」(航空機メーカーによる市場と製品の設計―メーカーによる供給 |