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凍れる美学 定家と和歌についての覚え書き

Pieria Books

出版社名 東京外国語大学出版会
出版年月 2025年3月
ISBNコード 978-4-910635-15-6
4-910635-15-7
税込価格 2,860円
頁数・縦 310P 20cm

商品内容

要旨

古今に冠絶した稀世の手練れ、藤原定家の「歌作り」を、和歌史という限定されたコンテクストから解き放ち、東西古典詩というより広い世界へと導く―新しい和歌論。艶にもあはれにも聞ゆる、たぐひなき美遊。

目次

第一章 詩歌における創新と模倣・文学作品の再生産―「文学から文学を作るということ」(和歌史における定家の功績とその後の和歌
文学制作の手法としての「本歌取り」とその普遍性 ほか)
第二章 凍れる美学または「点鉄成金」の詩学―定家の唱える本歌取りの原理(「本歌取り」の提唱者としての定家とその意義
詩作の原理としての「本歌取り」・定家以前、源俊頼の否定的態度 ほか)
第三章 人工楽園の華麗な幻花・超絶技巧の饗宴―本歌取りの歌瞥見(定家の歌吟味
俊成卿女の歌・夢幻的で艶なる世界 ほか)
第四章 『新古今和歌集』あるいは地獄の中の人工楽園―現実拒否の詩的宇宙(万葉支持派対新古今支持派
地獄の中に咲いた花・『新古今集』成立の背景 ほか)
第五章 付論・和歌とはどんな言語芸術か―元横文字屋の異見(いかにも「日本的な」詩文学
これまでの和歌の定義 ほか)

著者紹介

沓掛 良彦 (クツカケ ヨシヒコ)  
1941年生まれ。早稲田大学露文科卒業。東京大学大学院博士課程修了。現在東京外国語大学名誉教授。文学博士。元西洋古典文学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)