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崩壊概論

ちくま学芸文庫 シ48−1

出版社名 筑摩書房
出版年月 2025年4月
ISBNコード 978-4-480-51297-0
4-480-51297-7
税込価格 1,540円
頁数・縦 350P 15cm

商品内容

要旨

透徹した懐疑が矛盾の総体たる世界を熾烈なまでに問いただす。信念は解体され、拠って立つ基盤は崩壊する―。幻影の破棄と新たな幻影を希求した本書は、シオランが母語であるルーマニア語ではなくフランス語で初めて著した作品。未来に倦み、同時に言いようのない渇きに襲われながら、思想家は敗滅へと向かう人間の宿命を凝視する。繊細と皮肉、陶酔と幻滅、憤怒と倦怠、明視と錯乱…。不眠の夜々に咲いた断章群、それは、まぎれもなく現代の黙示録としてわれわれの精神に浸潤し、揺さぶりをかけるだろう。

目次

崩壊概論
発作的な思想家
頽廃のさまざまな顔
聖性と「絶対」のしかめ面
知の舞台装置
放棄

出版社・メーカーコメント

明晰な懐疑による信念の解体と拠って立つ基盤の崩壊。否定の精神の顕揚と頽廃の擁護。思想家が初めてフランス語で放った危険の書。解説 大谷崇

著者紹介

シオラン,E.M. (シオラン,E.M.)   Cioran,E.M.
1911‐95年。ルーマニア生まれの作家、思想家。1937年パリに移り住み、後年はフランス語で数多くの著作を残した。『歴史とユートピア』によりコンバ賞を受賞
有田 忠郎 (アリタ タダオ)  
1928‐2012年。九州大学大学院第二期修了。詩人、翻訳家、フランス文学者。専門はフランス詩。西南学院大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)