• 本

パパたちの肖像

出版社名 光文社
出版年月 2025年8月
ISBNコード 978-4-334-10744-4
4-334-10744-3
税込価格 2,200円
頁数・縦 301P 19cm

NetGalley 会員レビュー

書店関係者

おすすめ度おすすめ度★5

もどかしくて、苦しくて、幸せだった頃を彷彿とさせるシーンの数々に、ふはっと笑えたり、翻弄されてる姿にじんわり懐かしさを感じたり、我慢できずホロリときたり…。愛しいわが子との日々にはハプニングがあり、謎があり、愛が“これでもかっ!”という程にあふれていたのを思い出しました。何かが“正しく”て、何かが“間違って”いるわけじゃないから、成功も失敗もないのに“答え”があるように感じていたあの頃に読めていたら、気持ちが救われたんじゃないかなぁ、と。悩めるパパだけでなく、ママにもオススメ。

レビュアー

おすすめ度おすすめ度★5

パパママはもちろん、それ以外の人にも「なになに?」って手に取って読んでみてほしい本です。「子育てって大変だな」ってなるんです。同じ立場の人が読むとものすごい「わかるよ」「そうそう、そうなんだよ」ってなることが書いてあって。それで救われるんじゃないかと思う。違う立場の人が読むと「そうなのか」「大変なんだな」って他者理解につながって、もしかしたらパパという生き物に優しくなれるかも(?)パパたちはバイブルみたいに読み返してつらい立場の栄養補給みたいにできるんじゃないかなと思ったりする。素晴らしい作品だなって思います。

教育関係者

おすすめ度おすすめ度★5

7人のパパ作家による、令和パパたちの姿。傍目には会社に出勤してからの姿しか知らない。だがその席に座るに至るまでの日々の苦労、思っていること、心からの叫びと幸せが混在することに、今更ながら気づかされる。興味深かったのは、仕事と家庭の両立への悩み。少し前までは、その多くは女性ならではの定番の悩みだった。諦めなければいけない分岐点のようなものが、あちこちに立ちはだかり、岐路の片方には子どもが「待ったなし」状態。時が流れ、満を持してこの本の登場だ。「こうでなくちゃならない」なんてことは全くないことに気づき、日々の大変さのなかに珠玉のご褒美がポチポチとかくれている輝きがあると、この本のなかに隠れている。

上記レビューの提供元:NetGalley(株式会社メディアドゥ)

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商品内容

要旨

娘の小学校のPTA活動に戸惑い―「ダディトラック」外山薫。俺も授乳ができたらいいのに。「俺の乳首からおっぱいは出ない」行成薫。いないはずの「父」の筆跡は―「連絡帳の父」岩井圭也。息子の大切なトミカがなくなった!「世界で一番ありふれた消失」似鳥鶏。地方の大学に進学する息子と旅に出る。「息子の進学」石持浅海。不器用な俺は、娘の髪をうまく結べない。「髪を結ぶ」河邉徹。飲み会で妻が専業主婦だと言うと、激しく非難され―「そういう家族がそこにある」カツセマサヒコ。7人のパパ作家による、令和パパたちの心の声。

著者紹介

外山 薫 (トヤマ カオル)  
1985年生まれ。2023年『息が詰まるようなこの場所で』で作家デビュー。タワマン文学の旗手
行成 薫 (ユキナリ カオル)  
1979年生まれ。2012年「名も無き世界のエンドロール」で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。同作は’21年映画化された。同年『本日のメニューは。』で第2回宮崎本大賞受賞
岩井 圭也 (イワイ ケイヤ)  
1987年生まれ。2018年「永遠についての証明」で野性時代フロンティア文学賞を受賞しデビュー。’23年『完全なる白銀』で山本周五郎賞候補、’24年『われは熊楠』で直木賞候補
似鳥 鶏 (ニタドリ ケイ)  
1981年生まれ。2006年『理由あって冬に出る』で鮎川哲也賞佳作入選
石持 浅海 (イシモチ アサミ)  
1966年生まれ。2002年『アイルランドの薔薇』でデビュー
河邉 徹 (カワベ トオル)  
1988年生まれ。元バンドWEAVERのドラマー。2018年『夢工房ラムレス』で小説家デビュー。’20年『流星コーリング』で広島本大賞受賞。近著の『ヒカリノオト』は第8回未来屋小説大賞にノミネート
カツセ マサヒコ (カツセ マサヒコ)  
1986年生まれ。2020年『明け方の若者たち』でデビュー。同作は映画化され話題に。TOKYO FMラジオ「NIGHT DIVER」でパーソナリティを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)