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韓流シネマの散歩道

出版社名 翔雲社
出版年月 2025年9月
ISBNコード 978-4-434-36365-8
4-434-36365-4
税込価格 1,980円
頁数・縦 125P 19cm

商品内容

目次

急成長する韓国映画界 『シュリ』『JSA』が日本で火付け役
貧しかったころの韓国 同情や共感の寄せ方とは
歴史を風化させないために 虐殺事件告発映画、各国で製作
韓国現代史の裏面を照射 パルチザン、軍人反乱事件…
民主化とペパーミントの味 民主主義を求めて戦った人々
国境と民族を超えた愛 戦争や内乱で家族離散の悲劇
悲しい時代を繰り返さないために 植民地時代史をどう描くのか
「東アジアの危機」に立ち向かった人々 IMF危機の諸相を振り返る
貧富格差、生存競争を描いた鬼才 金綺泳監督の「執念の女」とは
検閲と闘った映画・大衆歌謡 旧作・名作に頼る映画界
巨大な輸出産業としての「文化」 世界へと飛躍する韓国映画
中国、台湾、東南アジアで先に話題 中国語文化圏と韓流映画
軍事政権支えた情報部内の対立 「南山」の記憶と時の流れ
脇役陣の層が厚い韓国映画界 尹汝貞とアカデミー賞助演女優賞
全度妍の魅力に触れる 作品にも相手役にも恵まれた俳優
民族固有の文字への思い ハングル創生から死守へ
スケールの大きな活劇 韓流サスペンス・アクションの源流
韓国料理の魅力を伝える 韓流グルメ映画のあれこれ
視覚・聴覚障がい者を描いた佳作 「光と音の壁」を越えて
隠された歴史を見つめる 女性たちが訴えることとは〔ほか〕

出版社・メーカーコメント

韓国映画の奥深さに迫る、知的で刺激的な映画エッセイ集。ポン・ジュノやパク・チャヌクら著名監督の代表作はもちろん、知られざる佳作にも目を向けながら、韓国映画に込められた歴史的記憶や社会の断層、人間の情念を丁寧に読み解く。著者は、映画を単なる娯楽としてではなく、韓国という国の過去と現在を映し出す“鏡”として捉え、作品の背後にある分断の歴史、暴力の倫理、家族のかたち、ジェンダー意識などを深く掘り下げる。韓流ドラマや映画に親しむ読者にとって、なじみのある作品が新たな意味を帯びて立ち現れるはず。文化研究や映像メディア教育に関わる教員・学生にとっても、作品分析の視点や素材として活用しやすい内容であり、学術と一般読者を橋渡しする一冊となっている。韓国映画を通して社会を読み、世界を捉え直す視座を得たい読者にぜひ手に取っていただきたい。

著者紹介

田村 紀之 (タムラ トシユキ)  
1941年京都生まれ。一橋大学経済学部卒。同大学院博士課程修了後、立正大学、東京経済大学、東京都立大学を経て、2000年より二松学舎大学国際政治経済学部教授。東京都立大学名誉教授。専門は理論経済学、経済政策、アジア経済論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)