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アンチ・アクション 日本戦後絵画と女性の画家

増補改訂

ちくま学芸文庫 ナ36−1

出版社名 筑摩書房
出版年月 2025年9月
ISBNコード 978-4-480-51319-9
4-480-51319-1
税込価格 1,870円
頁数・縦 555P 15cm
シリーズ名 アンチ・アクション

商品内容

要旨

日本と米国の間にある文化的政治的関係をくぐり抜け、極めて先進的な表現を行った草間彌生。消費と創造への人々の関心を作品の中で両立させた田中敦子。「捺す」という技法によって特殊な作者性を主張した福島秀子。アンフォルメルとアクション・ペインティングが席捲する1950‐60年代の日本において、彼女たちはそれらにどう抵抗し、自らの作品を創り上げたか。戦後の批評言説を再検証しながら、フェミニズム的概念「アンチ・アクション」を通して、もうひとつの美術史を記述する。サントリー学芸賞受賞作を改訂し、多田美波の実践から「ポスト・アクション」に迫った補論を付して文庫化!

目次

第1章 「日本戦後美術史」とジェンダー
第2章 「アンチ・アクション」に向けて―戦後美術と女性
第3章 草間彌生の「インフィニティ・ネット」―政治的に
第4章 抽象の方法―田中敦子の「円と線の絵画」と戦後の物質文化
第5章 福島秀子の「捺す」絵画と人間のイメージ
補論 多田美波の「皺」―「ポスト・アクション」の表現として

出版社・メーカーコメント

戦後、歴史の中で見落とされていった女性の美術家たち。彼女らを再解釈し、美術史の書き換えを行った画期的著作。補論を付して更なる復権を試みる。

著者紹介

中嶋 泉 (ナカジマ イズミ)  
大阪大学大学院人文学研究科准教授。国際基督教大学卒業。リーズ大学大学院美術史学研究科修士課程修了、カリフォルニア大学バークレー校にて客員研究員、一橋大学大学院言語社会研究科博士課程単位取得退学。博士(学術)。専門分野は近現代美術、フェミニズム美術、ジェンダー理論。日本美術オーラル・ヒストリー・アーカイヴ共同代表も務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)