• 本

ウソは真実の6倍の速さで拡散する

出版社名 中日新聞社
出版年月 2025年11月
ISBNコード 978-4-8062-0838-9
4-8062-0838-8
税込価格 1,650円
頁数・縦 187P 19cm

商品内容

要旨

真実と虚偽が混在するネット空間では「フェイク(ウソ)」の情報が求心力を高め、選挙、ひいては民主主義をのみ込んでいる。収益にもつながる「バズり」や「炎上」、つまりネット上の拡散は、「作られた真実」の横行を招き、正しさや民意でなく人智を超えた何かが社会を支配する「ディストピア」(暗黒社会)をもたらしかねない。ネットの推移を観測してきたウェブメディア編集者と、オールドメディアと揶揄される新聞の記者OBが、ネットと社会の推移を振り返りながら、迫りくるディストピアの危険性を検証する。

目次

「炎上考」から始まったネットのウソ考察(中川淳一郎)
第1章 「フェイクの海」生んだトランプ(トランプ支持者が拡散する「ソロス陰謀論」
抗議行動への攻撃はフェイク化 ほか)
第2章 日本でも広がる扇情的「アテンション・デモクラシー」(「外国人は優遇されている」は本当か?
虚実混じり争点化した「外国人規制」 ほか)
第3章 中毒・犬笛が招く攻撃性、分断される社会(実害少ない「便所の落書き」から永遠に残る「デジタル・タトゥー」へ
中毒化する他者攻撃 ほか)
第4章 「引き下げデモクラシー」と「第5の権力」(スマイリーキクチさんを襲った犯人視
歪んだ正義感と成功者への嫌悪感 ほか)
真実が葬られる時、戦争が始まる(稲熊均)

著者紹介

中川 淳一郎 (ナカガワ ジュンイチロウ)  
1973年、東京都立川市生まれ。一橋大学商学部卒業後、博報堂入社。企業広報を担当するCC局(現PR局)に配属され、2001年退社。以後無職、フリーの雑誌編集者・ライターとなり、2006年からネットニュースの編集に携わり、ひたすらネットを見まくる生活に突入。あまりに過酷なPV稼ぎと「バズる」ことが重視される空気感に疲れ、2020年11月、東京を脱出。現在はネットと紙メディアの連載コラムで半隠居生活中。ネット関連著書多数
稲熊 均 (イナグマ ヒトシ)  
1959年、群馬県生まれ。国学院大学文学部卒業後、中日新聞社に入社。東京新聞勤務となり、モスクワ支局長、特別報道部長、編集局次長、事業局長、編集委員などを経て、2024年10月、退職。現在はフリーランス記者として活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)