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衰退のレギュラシオン チリ経済の開発と衰退化1830−1914年

出版社名 新評論
出版年月 2000年12月
ISBNコード 978-4-7948-0507-2
4-7948-0507-1
税込価格 5,170円
頁数・縦 530P 22cm

商品内容

要旨

途上国の「低開発性」とは、現象的には「安定した低成長」といいうるような側面を有しているのであって、そのような問題をレギュラシオン・アプローチで分析する際には、制度・構造諸形態による調整=レギュラシオンが働いていないと考えるよりも、「安定した低成長」をもたらすような「衰退的レギュラシオン」が働いていると考える方が、分析概念としてはより整合的なように思われる。つまり、大胆ないい方をすれば、制度・構造諸形態による蓄積体制の制御には、プラスの制御とマイナスの制御があると考え、後者のような作用のことを、本書では「衰退的レギュラシオン」、ないしは「衰退のレギュラシオン」と呼ぶのである。

目次

第1篇 開発と衰退の構図(分析視角
前期局面(1830〜78年)の構図
後期局面(1878〜1914年)の構図)
第2編 通貨・金融レジーム(通貨・金融レジーム(1830〜51年)
通貨・金融レジームと1878年恐慌)
第3編 競争形態(民族系鉱山企業家群像
勃興期硝石産業の担い手
チリ系硝石企業の衰退と外資支配の確立)

著者紹介

岡本 哲史 (オカモト テツシ)  
九州産業大学経済学部助教授。1962年徳島県生まれ。1986年、東北大学経済学部卒業。1988年、東北大学大学院経済学研究科修士課程修了。1989〜90年、メキシコ政府国費留学生(日墨交流計画)としてグアダラハラ大学で学ぶ。1992年、東北大学大学院経済学研究科博士課程単位取得。東北大学助手などを経て現職。1998〜99年、チリ・カトリック大学歴史研究所客員研究員。専攻は国際経済学、ラテン・アメリカ開発論。著書に、共著『ラテンアメリカの企業と産業発展』(アジア経済研究所)。共著『現代世界と福祉国家』(御茶の水書房)。翻訳にハイメ・アポイテス著『メキシコ経済のレギュラシオン』(大村書店、共訳)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)