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社会化される生態資源 エチオピア絶え間なき再生

出版社名 京都大学学術出版会
出版年月 2005年3月
ISBNコード 978-4-87698-652-1
4-87698-652-5
税込価格 4,620円
頁数・縦 380P 22cm

商品内容

要旨

戦い、交易、支配と抵抗―資源をめぐって形成される多様な社会関係。かつてはそれぞれが「中央」だったものが、集権国家の形成とともに「周縁」化していく。このようにして誕生した「地方」が、中央からの同化圧力にさらされながらしたたかに生き抜く「持続戦略」を鮮やかに描く。

目次

「地方」の誕生と近代国家エチオピアの形成
第1部 生存の多様化選択(氾濫原をめぐる文化抵抗―国家支配下におけるクシ系農牧民ホールの栽培戦略
青いモロコシの秘密―余剰なきムグジの生存戦略
多様な作物資源をめぐる営み―山地農耕民マロにおけるムギ類の栽培利用)
第2部 野生動物と人間の共存戦略(「野生の宝庫」の行く末
コーヒーの森とシャネル5番―ジャコウネコ飼育をめぐる動物愛護の主張とその影響)
第3部 変化する森と人びとの持続戦略(社会空間としての「コーヒーの森」―ゴンマ地方における植林地の拡大過程から
森棲みの戦術―二〇世紀マジャンの歴史にみる変化と持続)
第4部 社会変動と空間の再編成(民俗の時間から近代国家の空間へ―オロモ系ボラナ社会におけるガダ体系の時間と空間の変容
繰り返される戦いと空間の社会化―スルマ系諸社会における統合と排他性の文化装置)

著者紹介

福井 勝義 (フクイ カツヨシ)  
京都大学大学院人間・環境学研究科教授、農学博士。関心領域は民族間の戦い。民俗生態学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)