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ドレミを選んだ日本人

出版社名 音楽之友社
出版年月 2007年3月
ISBNコード 978-4-276-21257-2
4-276-21257-X
税込価格 3,520円
頁数・縦 274,13P 20cm

商品内容

要旨

私たちの耳はいつから日本の伝統音楽を異質なものと感じ、西洋音楽を快いものとして聴くようになったのだろう。明治以降、西洋音楽との出会いと葛藤のなかで、私たちの音楽的感性が変容してゆくさまを実証的に跡づけた、もうひとつの「近代日本音楽史」。

目次

第1章 ドレミがやってきた―音楽文化の覇権と伝播
第2章 音楽の二重構造
第3章 日本文化は改良すべきもの―音楽取調掛と東京音楽学校
第4章 都々逸から『カチューシャの唄』へ―ヨナ抜き音階の浸透
第5章 童謡にみる和洋の融合―明治から大正へ
第6章 居留地が生んだ二人の天才―山田耕筰と宮城道雄
第7章 「改良」から「新」へ

おすすめコメント

『箏曲の歴史入門』『日本音楽がわかる本』で人気の著者の第3弾。「明治以後の洋楽受容史」を邦楽研究者としての立場から見直した、「もうひとつの近代日本音楽史」とも呼べる内容。明治以後、日本人の音感覚は、日本の伝統音楽固有の感覚から、舶来の西洋音楽的なものへと大きな転換を遂げた。いつのころからか日本の伝統音楽を異質なものと感じ、西洋音楽を快いものとして聴くようになった日本人の音感覚の変化に伴って、日本音楽の「新作」も変容を遂げる。異文化と出会い、ときに衝突しながらも拮抗し、共存・融合へと向かった日本音楽の姿を通して、私たちの音楽的感性が、ひいては日本人の価値観そのものが、変容してゆくさまを実証的に通観した。

著者紹介

千葉 優子 (チバ ユウコ)  
東京都出身。武蔵野音楽大学大学院修士課程修了。音楽学専攻(日本音楽、民族音楽)。現在、宮城道雄記念館資料室室長。慶應義塾大学、青山学院大学ほか講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)