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ナノ・ハイプ狂騒 アメリカのナノテク戦略 上

出版社名 みすず書房
出版年月 2009年6月
ISBNコード 978-4-622-07460-1
4-622-07460-5
税込価格 4,180円
頁数・縦 280,52P 22cm
シリーズ名 ナノ・ハイプ狂騒

商品内容

要旨

本書はナノテクノロジー・ブームを焚きつけた大言壮語含みのナノテク評(ナノ・ハイプ)と、その裏にある利害関係者それぞれの事情に光をあてる。上巻では、テクノロジーの夢物語があらゆるメディアで語られるナノ・ハイプの様相を俯瞰する。やがて産・官・学の諸機関もこぞって未来に投資しはじめ、その資金の周りにさらに多くの利害関係者が生まれ、騒ぎを煽る流れが描かれる。ハイプの象徴となったE.ドレクスラー氏をいったん迎え入れた科学界が、のちに彼の処遇に窮する様子は教訓的だ。ハイプは推進派にとっても諸刃の剣なのである。また政府のイニシアティブとそれを可能にしたキーパーソンらの言動を追い、アメリカが国策としてテクノロジーを進めるプロセスが具体的に示される。全2巻。

目次

第1章 誇大表現、誇張、ハイプの狂乱(可変要素としての誇張
誇張とグー
結論)
第2章 ナノテクノロジーに関する憶測と批判(支持者
批判者
結論)
第3章 ナノテクノロジーにおける政府関係者(個人
政府系科学振興団体
行政府
結論)
第4章 ナノテクノロジーにおける政府のイニシアティブ(イニシアティブと情報操作
国際的な関係者
結論)
第5章 ナノテクノロジーを宣伝するための報告書(アメリカ
イギリス
EU(欧州連合)
企業関連の利害関係者
結論)
第6章 ナノサイエンスの応用(計器および装置
製造および材料
農業および食物生産
エレクトロニクスおよびコンピューティング
ヘルスケア
エネルギー
贅沢品
結論)

出版社
商品紹介

ハイテク投資の内実を、科学界のみならず産業界、国家政策等の側面から検証し、実態を描く。(下)も発売。

著者紹介

ベルーベ,デイヴィッド・M. (ベルーベ,デイヴィッドM.)   Berube,David M.
ニューヨーク大学でコミュニケーション学を修め、1990年に博士号を取得したのち、バーモント大学教授などを経て、1990年にサウスカロライナ大学教授(コミュニケーション学)に着任。英語学科でディベート理論、スピーチ教育に携わっていたが、科学技術のレトリックの研究に足場を移し、サウスカロライナ大学ナノ・センター(USC NanoCenter)のナノ倫理部門長に就任。米国環境保護庁(EPA)有害物質汚染防止局(OPPT)の諮問委員会委員、国際ナノテクノロジー協議会委員などを務めた。2008年から現在、ノースカロライナ州立大学教授。ナノSTSおよび科学技術のパブリック・コミュニケーションに関して研究執筆を続けている。新聞に寄稿するジャーナリストとしての顔ももつ
五島 綾子 (ゴトウ アヤコ)  
科学技術著述家(元静岡県立大学経営情報学部教授、薬博・理博)。現在、ナノテクノロジーを中心に科学技術と社会の相互作用について研究を進めている。著書に『ブレークスルーの科学』(日経BP社、2007、パピルス賞受賞)など
熊井 ひろ美 (クマイ ヒロミ)  
翻訳者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)