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ユイスマンスとオカルティズム

出版社名 新評論
出版年月 2010年3月
ISBNコード 978-4-7948-0811-0
4-7948-0811-9
税込価格 6,270円
頁数・縦 614P 22cm

商品内容

要旨

デカダンス・悪魔主義の巨匠ユイスマンスをして一九世紀を覆うオカルティズムの闇から脱出せしめた欲望のダイナミズムとは。異端マリア崇拝を奉じるリヨンの脱落神父ブーランを継ぎ手として、エピステーメーの断裂を突き抜け、フロイト、バタイユ、ラカン、クリステヴァにつながる否定性の歴史を解明した渾身の大作。新自由主義のカタストロフィーを超えて、今こそ、新たな覚悟と信念を持って耽美主義を語る時は訪れた。

目次

発端
第1部(オカルトの世紀と聖母マリア
ユイスマンスという作家
二つのテーマ系―「閉鎖された空間」と「女性と食物」
『彼方』―昇華の不全)
第2部(ブーラン元神父―マリア派異端の系譜
歴史の中の「流体」―「動物磁気」と「欲動」をつなぐもの
聖霊と異端のマリア)
第3部(オカルトから神秘へ
抑圧されたものの回帰―おぞましき美へ)
『三人のプリミティフ派画家』、そしてアンドレ・ブルトン

著者紹介

大野 英士 (オオノ ヒデシ)  
1956年東京生まれ。東京大学文学部仏文科卒業。代々木ゼミナール職員・同校大学受験科講師を経て復学。早稲田大学大学院文学研究科仏文学専攻博士後期課程満期退学。1993年から2000年までパリ第7大学大学院でジュリア・クリステヴァに師事。2000年『おぞましき美―J=K.ユイスマンス作品における否定性の機能』により、文学博士号(ドクトール・エス・レトル)取得。フランス文学者。現在、早稲田大学、昭和女子大学、駒澤大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)