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近世文学・伝達と様式に関する私見

出版社名 京都大学学術出版会
出版年月 2010年12月
ISBNコード 978-4-87698-943-0
4-87698-943-5
税込価格 6,600円
頁数・縦 433P 23cm

商品内容

要旨

伝達とは言語の本質の謂であり、言語構造物としての文学の文学たる所以はその様式にある。読本研究の第一人者にして、文体論・様式論を駆使したユニークな論考でも知られる著者が、中世軍記から御伽草子・読本・浮世草子・浄瑠璃本・滑稽本・歌集まで膨大な文献を比較横断して論じる。角川源義賞受賞作『近世小説・営為と様式に関する私見』の姉妹編となる著者渾身の論集。

目次

中世における造本について
出版と文字の歴史
板行の仮名字体―その収斂的傾向について
『生玉万句』以前の大阪刊本を疑う
近世後期における大阪書林の趨向―書林河内屋をめぐって
近世小説本の形態的完成について
編次考
『南総里見八犬伝』の口絵・挿絵における芝居絵的考察
ある詞章論―古浄瑠璃慣用表現に関して
雨月春雨の文体に関する二三の問題
文体論試論―言表提示の周辺
『三木章』とは何か
『絵本太閤記』と『太閤真顕記』
家臣〓(くん)拾譚―水滸伝受容作品に結合する日本的要素について
読本における恋愛譚(ロマンス)の構造―読本文学様式論のために
滑稽本概説
幕末の写生歌

著者紹介

濱田 啓介 (ハマダ ケイスケ)  
京都大学博士(文学)、京都大学名誉教授。1930年東京に生まれる。京都大学文学部卒業、大阪府立夕陽丘高等学校教諭・同北野高等学校教諭、鹿児島大学教育学部講師・助教授、京都大学教養部助教授・教授、同総合人間学部教授を経て、1994年京都大学名誉教授。同年花園大学文学部教授(2001年3月まで)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)