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動物論 デカルトとビュフォン氏の見解に関する批判的考察を踏まえた、動物の基本的諸能力を解明する試み

叢書・ウニベルシタス 966

出版社名 法政大学出版局
出版年月 2011年11月
ISBNコード 978-4-588-00966-2
4-588-00966-4
税込価格 3,300円
頁数・縦 216P 20cm

商品内容

要旨

獣は比較し、判断する…。獣は観念をもち、記憶をもつ。デカルトの動物機械説やビュフォンの人間中心主義を批判し、動物の基本的な諸能力を明らかにして、今日の自然観および動物観の基礎を築いた啓蒙思想期の先駆的業績。本邦初訳。

目次

第1部 デカルトの学説とビュフォン氏の仮説(獣はただの自動人形ではないということ。人はなぜこのような根拠のない説を空想しがちであるのか。
もし獣が感じるとすれば、我々人間のように感じるということ
獣は単なる物質的な存在だという仮説において、ビュフォン氏は、自分が獣に認めた感覚を説明できないということ。
人間以外の動物が純粋に機械的であり、かつ同時に感じうるというこの想定においても、彼らがもし認識能力をもっていないとすれば、自分の自己保存のために気づかうことはできなくなるであろうということ。 ほか)
第2部 動物の諸能力の体系(全ての動物に共通する習慣の形成について
動物における認識の体系
同一種に属する諸個体は、その種において互いに摸倣しようとする傾向が低ければ低いほど、より斉一的な仕方で行動するということ。それゆえ、人類が個体間でこれほど異なっているのは、もっぱら、人類が全ての動物の中で最も真似をしあう傾向を強くもっているという理由からであるということ。
動物の言語 ほか)

出版社
商品紹介

デカルトやビュフォンの自然観=人間中心主義を批判し動物の感覚認識を支持して今日の自然観・動物観の基礎を築いた先駆的な業績。

著者紹介

コンディヤック,エティエンヌ・ボノ・ド (コンディヤック,エティエンヌボノド)   Condillac,´Etienne Bonnot de
1714年、グルノーブルの法服貴族の家系に生まれる。1726年から33年までリヨンのイエズス会のコレージュで基礎教育を受けた後、パリに出てサン・シュルピス神学校とソルボンヌ大学で神学を修める。1735年に哲学の教授資格を、1739年に上級聖職位を取得し、1741年に司祭職に就任するが、これ以降もパリの俗界にとどまり、デイドロ、ルソー、フォントネル、ダランベール、ドルバック、エルヴェシウス、ビュフォンらと交流しながら執筆活動を開始した
古茂田 宏 (コモダ ヒロシ)  
1952年に生まれる。1976年、東京大学文学部倫理学科卒業。1983年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得満期退学。山梨県立女子短期大学助教授、千葉大学助教授、一橋大学助教授・教授を経て、同大学大学院社会学研究科教授として在職中の2010年死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)