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月 人との豊かなかかわりの歴史

出版社名 白水社
出版年月 2012年12月
ISBNコード 978-4-560-08253-9
4-560-08253-7
税込価格 2,750円
頁数・縦 236,23P 20cm

商品内容

要旨

もっとも身近でありながら、今なお多くの謎を秘めて浮かぶ月。つねに人々の心を捉え、想像力のシンボルとして不動の地位を誇り続ける天体にさまざまな角度から光を当て、私たちの過去と未来に思いをめぐらす。図版多数。

目次

月を眺める
心に浮かぶ月
月面図への情熱
夜の青白い太陽
月に住む者との出会い
パリより愛をこめて
月の起源について
あばた顔にはわけがある
月による振付
月と神秘の儀式
月と私たちのあやふやな関係
月と未来を描く
アポロ以前・以後
エピローグ 月の憂鬱

おすすめコメント

人類の想像力を映す天体の歴史    もっとも身近でありながら、今なお多くの謎を秘めて浮かぶ月。私たちは月をいかにして認識してきたのだろうか。本書は、人類の発明や自己理解、想像力に貢献してきたこの天体を、私たちの過去と未来を映す存在として捉えなおす試みである。  もし月がなかったら? 本書はまず、潮の満干や地球の地軸の傾きなどに月が果たす重要な役割をあらためて気づかせてくれる。また、世界の諸民族に伝わる伝説や神話を概観し、人類が多様な月を思い描いてきたことを明らかにする。  月は時間の観念の構築にいかに関わったのか。古代の哲学者は月をどのように見なしたか。月面の地形はどんな名前を与えられてきたか。ジュール・ヴェルヌ『月世界旅行』がいかに予言的な内容であったか。詩、小説、絵画、映画などのなかで、月はどのように表象されてきたか。こうした興味深いテーマについて、さまざまな資料と豊富な図版を引きながら、月の輪郭を浮かび上がらせていく。  「物理的な事実や数字だけでは、私たちにとって月が何を意味するのかを説明することはできない。月の重要性は、地球との距離の近さよりも、人間の想像力が向けられる中心的存在だということにある。(中略)近いようで遠い―月はまさに逆説だ。そして、月を探求することは、私たち自身を探求することでもあるのだ。」(「序」より)

著者紹介

ブルンナー,ベアント (ブルンナー,ベアント)   Brunner,Bernd
1964年生まれ。ベルリン自由大学、ベルリン経済大学を卒業。現在は客員研究員、フリーランスの文筆家、ノンフィクション作品の編集者
山川 純子 (ヤマカワ スミコ)  
名古屋に生まれ、鎌倉で育つ。慶応義塾大学文学部国史および美学美術史専攻、アリゾナ大学美術史(写真史)修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)