• 本

モーツァルトと女性たち 家族、友人、音楽

出版社名 白水社
出版年月 2015年11月
ISBNコード 978-4-560-08473-1
4-560-08473-4
税込価格 5,060円
頁数・縦 444,28P 20cm

商品内容

要旨

モーツァルトの生涯において女性たちとのかかわりは何をもたらしたか、オペラに起用した歌手たちに合わせて、その音楽がどのような形をとっていったかを描く。

目次

前奏曲
モーツァルトの家族
モーツァルトのもうひとつの家族
モーツァルトとオペラの女性たち
モーツァルト亡きあと
後奏曲

おすすめコメント

女性との関係から読む、生涯とオペラ モーツァルトが人生でもっとも大きな影響を受けた人物を挙げるとすれば、父親のレーオポルトだが、一方で女性たちとのかかわりも、彼の人生と音楽にとって大きな意味をもっている。著者はモーツァルトの生涯を、女性たちとの関係から読み解く。有能ではあるが猜疑心が強く女性嫌いの父親と、献身的な母親、神童としての教育と栄光を与えられながらのちにそれを奪われた姉のあいだで育まれる、モーツァルト自身の女性観。恋人たち、妻、妻の家族たちの人物像。彼が女性に寄せるさまざまな心情や共感は、オペラの作品中で精彩に富んだ数々の女性役を生み出し、その心理までをみごとに解き明かしている。そしてまた本書では、オペラを作曲するときに起用した(あるいは、起用せざるをえなかった)歌手たちによって、楽曲がどのような形をとっていったかが描かれている点がユニークである。モーツァルトの音楽を見ていくと、しばしば歌手たちの技量や声域、特技が読み取れ、ときには人柄までも透けて見えることがあるのだ。オペラの製作現場にいる著者ならではの分析が楽しめる一冊。

著者紹介

グラヴァー,ジェイン (グラヴァー,ジェイン)   Glover,Jane
イギリスの音楽学者・女性指揮者で、オクスフォード大学セント・ヒューズ・カレッジで博士号を取得。王立音楽大学フェロー。グラインドボーンのツアー・オペラやロンドン・モーツァルト・プレイヤーズの音楽監督、コヴェント・ガーデン王立歌劇場、ベルリン国立歌劇場、ニューヨークのメトロポリタン・オペラなどで客演指揮者として活躍してきた。2003年にCBEを受章、2009年より王立音楽院でオペラの芸術監督をつとめる
中矢 一義 (ナカヤ カズヨシ)  
東京都立大学人文科学研究科博士課程中退(専門は十八世紀イギリス芸能史)、慶應義塾大学名誉教授。長岡リリックホール館長(1996‐2002)
立石 光子 (タテイシ ミツコ)  
大阪外国語大学英語科卒。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)