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大学の条件 大衆化と市場化の経済分析

出版社名 東京大学出版会
出版年月 2015年12月
ISBNコード 978-4-13-051332-6
4-13-051332-X
税込価格 4,180円
頁数・縦 274P 22cm

商品内容

要旨

進学機会の平等化は効率的である。実証データの丁寧な解析から教育経済学の論理を展開し、大学大衆化を批判する世間の常識をひっくりかえす。みんなのために大学をひらく政策は、税金のムダづかいではなく、経済社会に有益な公共投資である。―著者が長年にわたり問い続ける大学論の集大成。

目次

それでも大学はみんなのためにある
1 なぜ大学に進学しないのか―「家族資本主義」の限界(「後期大衆化」段階の深い溝
大学に進学しない理由(1)―顕在的進学需要の経済分析
大学に進学しない理由(2)―進学と就職のゆらぎ
大学に進学しない理由(3)―ゆらぐ専門学校の立ち位置
学力があるのに、親が大卒なのに、なぜ進学しないのか―家族資本主義の形成
家族資本主義の帰結―機会不平等の政策的含意)
2 雇用効率と学習効率の接続―大学教育の経済効果(大衆化しても上昇する大卒プレミアム―平等化のための効率的公共投資
誰のための大学か―費用負担の経済分析
学習効率から雇用効率への接続―学び習慣仮説の提唱)
3 ポスト大学改革の課題―経営と政策のシナリオ(日本的家族と日本的雇用の殉教者―幽閉された学生の解放
制度改革から経営革新への転換―大学の使命―冒険・時間・仲間)
精神・制度・資源の再構築―みんなのための大学政策

著者紹介

矢野 眞和 (ヤノ マサカズ)  
1944年、東京都生まれ、三重県松阪市育ち。東京工業大学工学部卒業後、民間企業勤務を経て、東京工業大学助手、国立教育研究所研究員、広島大学助教授、東京工業大学大学院社会理工学研究科教授、東京大学大学院教育学研究科教授、昭和女子大学教授、桜美林大学教授等を歴任。工学博士。現在、東京工業大学名誉教授、東京工業高等専門学校特命教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)