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闇の河

オーストラリア現代文学傑作選

出版社名 現代企画室
出版年月 2015年12月
ISBNコード 978-4-7738-1519-1
4-7738-1519-1
税込価格 2,750円
頁数・縦 457P 20cm

商品内容

要旨

ときは19世紀初頭、ロンドンでの貧窮生活と生命の危機をくぐり抜け、ウィリアムとサラのソーンヒル夫妻は植民初期のシドニーにたどり着く。舟運の仕事についたウィリアムは、やがてシドニーから隔たった入植地に希望を見出し一家で移り住むが、無人の未開地と思われたそこは、先住民が伝統的な暮らしや祭祀を営む場所だった…。異文化との出会いと衝突、そして和解に至る道のりで、「記憶」はいかに物語られるのか。多文化にひらかれた新たなアイデンティティを模索するオーストラリア社会に、深い衝撃をもたらした現代の古典。

おすすめコメント

新たな生を希求して「未開」の入植地に移り住んだ一家と、その地で永く生を営んできた先住民との邂逅。建国神話の奥に潜む闇を上質な小説に仕立てあげた、オーストラリア文学史上屈指の国民的ベストセラー。ときは19世紀初頭、ロンドンでの貧窮生活と生命の危機をくぐり抜け、ウィリアムとサラのソーンヒル夫妻は植民初期のシドニーにたどり着く。舟運の仕事についたウィリアムは、やがてシドニーから隔たった入植地に希望を見出し一家で移り住むが、無人の未開地と思われたそこは、先住民が伝統的な暮らしや祭祀を営む場所だった……。異文化との出会いと衝突、そして和解に至る道のりで、「記憶」はいかに物語られるのか。多文化にひらかれた新たなアイデンティティを模索するオーストラリア社会に、深い衝撃をもたらした現代の古典。

著者紹介

グレンヴィル,ケイト (グレンヴィル,ケイト)   Grenville,Kate
1950年、シドニーに生まれる。現代オーストラリアを代表する作家の一人。シドニー大学で芸術学を学び、映画制作会社に勤務。その後、イギリスとヨーロッパで数年間を過ごし、執筆活動をはじめる。1980年に米国に渡り、コロラド大学でクリエイティブ・ライティングの修士号を取得。1983年にオーストラリアに戻った後、テレビ局に勤務しながら最初の短編集Bearded Ladies(1984)を出版する。以後、これまでに9冊の小説作品と3冊の創作論(うち1冊は共著)、『闇の河』(The Secret River)執筆の経緯をまとめた回顧録、ノンフィクション作品を発表している
一谷 智子 (イチタニ トモコ)  
1974年、京都に生まれる。筑波大学大学院教育研究科修了。博士(文学)。現在、西南学院大学文学部英文学科教授。専門はオーストラリアを中心とした英語圏文学・文化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)