• 本

その場で関わる心理臨床 多面的体験支援アプローチ

出版社名 遠見書房
出版年月 2016年1月
ISBNコード 978-4-86616-003-0
4-86616-003-9
税込価格 4,180円
頁数・縦 325P 21cm

商品内容

要旨

本書に描かれている心理的援助は、従来の心理的なとらえ方だけではなく、より多方向の解決を模索するものである。密室から脱し、コミュニティやネットワークづくり、そして、「その場」での心理的支援、それを支えるシステムの形成―それが著者の言う、多面的体験支援アプローチである。教える、ほめる、叱る、止める、遊ぶ、守る、言語化を促す、やってみせる、喜んでみせる、他者とつなぐ、場とつなぐ、仲間づくり、集団づくり…。本書には、著者が長年にわたって実践してきた「その場で関わる心理臨床」の実践と理論のすべてが網羅されており、すべてのセラピストが目指すべき極点の一つと言っていいだろう。この本は明日を生きる臨床家にとって必読のものである。

目次

「その場で関わる心理臨床」と「体験支援的アプローチ」
暴力を伴う深刻な事例との「つきあい方」
不登校の理解と対応―1.家庭訪問の実際と留意点
不登校の理解と対応―2.当事者の体験発表
不登校の理解と対応―3.「希望を引き出し応援する」
発達障害とその周辺
学校・学級での問題行動―暴力と離席、学級崩壊、反抗性集団化
学校のいじめ、施設の暴力―それがつきつけているもの
いじめの事例―現実に介入しつつ心に関わる
学校・施設等における人間環境臨床心理学的アプローチ
対人援助のための連携の臨床心理学的視点―ネットワーク活用型援助にあたって心得ておくと役立つこと
多少の理論的考察―臨床心理行為の現状と課題
その場で関わる心理臨床を超えて―その1.安全委員会方式の実践
その場で関わる心理臨床を超えて―その2.児童福祉法改正と施設内虐待の行方−このままでは覆い隠されてしまう危惧をめぐって
その場で関わる心理臨床を超えて―その3.NPO法人九州大学こころとそだちの相談室「こだち」の取り組み
くりかえし、くりかえし、その先に

著者紹介

田嶌 誠一 (タジマ セイイチ)  
九州大学大学院人間環境学研究院教授(臨床心理学)。博士(教育心理学)。臨床心理士。全国児童福祉安全委員会連絡協議会顧問。日本ファミリーホーム協議会顧問。NPO法人九州大学こころとそだちの相談室「こだち」顧問。こども教育支援財団ディレクター。1951年生まれ。九州大学教育学部(心理学専攻)で心理学を学び、広島修道大学、京都教育大学等を経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)