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ハイパーワールド 共感しあう自閉症アバターたち

出版社名 NTT出版
出版年月 2017年3月
ISBNコード 978-4-7571-4347-0
4-7571-4347-8
税込価格 2,860円
頁数・縦 316P 20cm

商品内容

要旨

大人になった自閉症の人は世界をどう見ているか。米国では約50人に1人いると言われる「自閉症スペクトラム」の人たち。仮想空間で遭遇した自閉症の人々が語っていた内面世界は、情報を過剰なままに取り込んでいる強烈な脳内景色、ハイパーワールドだった。「自閉症」の社会史への深い洞察と、仮想エスノグラフィーから見える世界を斬新にリポートする。

目次

第1章 自閉症と出会う―仮想する脳を旅して(仮想世界で自分と出会う人々
仮想エスノグラフィー、事始め)
第2章 自閉症の社会史―カテゴリーは人をどう動かしてきたか(自閉症カテゴリーの発達
自閉症の登場
「自閉症」のカミングアウト
ハリウッドの貢献
親たちを不安にさせた自閉症の原因説
発言し、行動する親たちと市民団体
コンピュータと脳神経科学の時代のニューロダイバーシティ)
第3章 過剰なる脳内世界―仮想空間の自閉症アバターたち(自閉症的経験を考える
概念の規定なしに直接体験される世界
自閉症自助グループに集うアバターたち
アバターが語る自閉症体験)

おすすめコメント

100人に1人の割合でいると言われる「自閉症スペクトラム」の人たち。「自閉症」というカテゴリーは当事者や社会をどう動かしてきたのか。「冷蔵庫ママ」理論から脳神経科学の最新成果までを歴史社会学の視点から分析し、仮想空間で生き生きとした交流と自己表現を繰り広げる自閉症アバターたちの知られざる脳内世界に迫る。

著者紹介

池上 英子 (イケガミ エイコ)  
ニュー・スクール大学大学院社会学部Walter A.Eberstadt記念講座教授。専攻は歴史社会学、社会理論、文化社会学、ネットワーク論。ニューヨーク在住。お茶の水女子大学文教育学部国文学科卒業。日本経済新聞社勤務を経て筑波大学大学院地域研究科修士課程修了、ハーバード大学社会学部博士課程(1989 Ph.D.)、イェール大学大学院社会学部准教授、プリンストン高等研究所研究員などを経て現職。著書に『美と礼節の絆―日本における交際文化の政治的起源』(NTT出版)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)