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ユートピア都市の書法 クロード=ニコラ・ルドゥの建築思想

出版社名 法政大学出版局
出版年月 2017年7月
ISBNコード 978-4-588-78609-9
4-588-78609-1
税込価格 4,400円
頁数・縦 262,18P 22cm

商品内容

要旨

ルドゥの建築と都市をめぐる構想は、「文字」と「言語」、「語り」についての方法論の模索でもあった。幻視的や奇矯といった形容とともに“呪われた建築家”とされてきた従来の像を刷新し、その特異性の本質を明らかにする。建築の起源としての幾何学性志向、都市構想と性愛、性的建築と身体管理、書物の構造が出来させる仮構的な都市空間―。新たな言語創造者による「都市の書法」の追究とともに、時代の認識と欲望のあり方を炙り出す。

目次

序論(本著の概要と意義
ルドゥ研究の系譜
ルドゥの生涯、主な建築作品と『建築論』の経緯)
第1部 建築は詩のごとく(Ut poesis architectura)(建築の綴字法
円と球体
「語る建築」とアルファベットの結合術
エンブレムとしての建築
文字と可読性)
第2部 性的建築と身体管理の契機―醇化・教育・監視(建築の性的身体
文筆家ルドゥの陰画としての建築家サド
教育と労働における性的な契機
連帯と結合)
第3部 書物の中の/書物としての理想都市(イメージとテクストの関連
入信儀礼から終末へ
イメージとテクストの協働と裏切り
世界のモデルとしての書物)
第4部 世界創造主としての建築家(宇宙の建築家
宇宙と都市
眼としての建築(家)
世界創造の模倣と「建築の起源」の再演)

著者紹介

小澤 京子 (オザワ キョウコ)  
1976年群馬県生まれ。専門領域は表象文化論(空間と身体のイメージ)。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。東京大学グローバルCOE「共生のための国際哲学教育研究センター(UTCP)」特任研究員、埼玉大学、首都大学東京、青山学院大学非常勤講師を経て、和洋女子大学人文学群准教授。『都市の解剖学―建築/身体の剥離・斬首・腐爛』(ありな書房、2011年。第3回表象文化論学会奨励賞受賞)他、著作がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)