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ロラン・バルトによるロラン・バルト

出版社名 みすず書房
出版年月 2018年5月
ISBNコード 978-4-622-08691-8
4-622-08691-3
税込価格 5,280円
頁数・縦 330,9P 20cm

商品内容

要旨

1975年に「永遠の作家叢書」の一冊として刊行された本書は、ただちに大きな反響と驚きを呼びおこすとともに、挑戦的ともいえる斬新な形式が読者を戸惑わせた。その衝撃と影響は大きく、少なからぬ作家が自伝的作品を発表するようになる。それから40年以上がすぎた今、かつてバルトが提示した理論や形式は色あせた。だが、だからこそ、熟成した作品としての姿がくっきりと見えてきたのである。そしてこの作品がじつは革新的な文学の試みにほかならなかったことに気づかされる。バルトのエクリチュールを包んでいた「イカの墨」が、時の効果によって消え去り、長いあいだ見えなかったその革新性が、ようやく読者の心をとらえるようになった。そうした変化に応じて、新たに翻訳され、精密な訳注をそなえた本書の出現は、ロラン・バルト体験を一新することだろう。

目次

写真
断章(能動的/反作用的Actif/r´eactif
形容詞L’adjectif
気楽さL’aise
類似という悪魔Le d´emon de l’analogie
黒板にAu tableau noir
金銭L’argent
アルゴー船Le vaisseau Argo
倣慢さl’arrogance
占い師の身ぶりLe geste de l’aruspice
選択でなく同意をL’assentiment,non le choix ほか)

著者紹介

バルト,ロラン (バルト,ロラン)   Barthes,Roland
1915‐1980。フランスの批評家・思想家。1953年に『零度のエクリチュール』を出版して以来、現代思想にかぎりない影響を与えつづけた。1980年2月25日に交通事故に遭い、3月26日に亡くなった
石川 美子 (イシカワ ヨシコ)  
1980年、京都大学文学部卒業。東京大学人文科学研究科博士課程を経て、1992年、パリ第7大学で博士号取得。フランス文学専攻。明治学院大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)