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フクシマの医療人類学 原発事故・支援のフィールドワーク

出版社名 遠見書房
出版年月 2019年2月
ISBNコード 978-4-86616-080-1
4-86616-080-2
税込価格 3,080円
頁数・縦 330P 19cm

商品内容

要旨

福島・浜通り。2011年3月の東日本震災と、その直後に起きた福島第一原子力発電所の事故によって、避難と転居を余儀なくされた多くの人々。本書は、彼らへの支援とフィールドワークを行った医師で医療人類学者辻内琢也と、その同僚たちによる記録である。辻内らは、事故直後から埼玉県に避難してきた人々とのかかわりを始め、まずは医療者、臨床家として心を配り、その後、長く続く裁判や補償問題にまで携わってきた。そのかたわら被災者のやりきれない気持ちと怒りと嘆きを受けとめ、多くのインタビューを行ってきている。医療人類学者は、この事故に何を見たのか。フクシマの過去、現在、未来をつづる。

目次

第1部 緊急避難フェーズ(二〇一一年三月一一日
フィールドワークin埼玉)
第2部 避難生活確立フェーズ(エスノグラフィー「被災者の生の声に寄り添う」
インタビュー「多領域協働による社会的ケアの実践」)
第3部 格差拡大フェーズ(エスノグラフィー「格差と分断による呻き声」)
第4部 復興再建フェーズ(インタビュー「復興に向けた歩み」
パネルディスカッション「予想される分断と切り捨てに対する支援のあり方」)

著者紹介

辻内 琢也 (ツジウチ タクヤ)  
1967年、愛知県生まれ。1992年、浜松医科大学医学部卒業、医師。東京大学大学院医学系研究科(内科学、ストレス防御心理医学)修了、博士(医学)。千葉大学大学院社会文化科学研究科(文化人類学)単位取得退学。2003年より早稲田大学人間科学部で教鞭をとり、現在、早稲田大学人間科学学術院教授、同災害復興医療人類学研究所(WIMA)所長、浜松医科大学医学部・看護学部(医療人類学)非常勤講師。震災支援ネットワーク埼玉(SSN)副代表。日本心身医学会認定心身医療「内科」専門医、日本医師会認定産業医。2013年、ハーバード大学医学部難民トラウマ研究所(HPRT)、マサチューセッツ総合病院精神科リサーチフェロー
増田 和高 (マスダ カズタカ)  
1982年、滋賀県生まれ。2005年、琉球大学法文学部人間科学科卒業。2010年、大阪市立大学生活科学研究科博士課程満期退学。博士(学術)取得(大阪市立大学2012)、社会福祉士。NPO法人障害者自立生活支援センター・スクラムに勤務後、早稲田大学人間科学学術院助手・助教、鹿児島国際大学福祉社会学部社会福祉学科講師をへて、現在、武庫川女子大学心理・社会福祉学科講師、早稲田大学災害復興医療人類学研究所(WIMA)招聘研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)