共食いの島 スターリンの知られざるグラーグ
| 出版社名 | みすず書房 |
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| 出版年月 | 2019年2月 |
| ISBNコード |
978-4-622-08755-7
(4-622-08755-3) |
| 税込価格 | 3,850円 |
| 頁数・縦 | 188,22P 20cm |
商品内容
| 要旨 |
西シベリアのオビ川に浮かぶ無人島、ナジノ島へ、1933年早春、モスクワとレニングラードから6000人が着のみ着のまま移送・遺棄され、事件は起きた。スターリンが「上からの革命」(富農階級の撲滅、農業集団化、第一次重工業化)に着手したのは1929年。その結果、穀倉地帯ウクライナは大飢餓におそわれる。農民は大挙して都市へ流入、都市では犯罪が激増した。秘密警察は1930年代前半、「大都市の浄化」と称して元富農や「社会的有害分子」の一掃を決め、西シベリアへは13万人強(1933年)が強制移住させられたのだ。ナジノ島の6000人という規模は、シベリアに送られた犠牲者総数の、ほんの芥子種一粒にすぎない。しかし著者は、発掘した「事件」関係の資料から、強制移住政策の全容を知ることになった―「壮大な計画」の立案、拙速な長距離移送が原因の大混乱、送られた人たちの運命まで。フランスの代表的なソ連史研究者ヴェルトは事実を淡々と語り、画期的な研究を実らせた。さらにこの「ミクロヒストリー」をとおして、スターリンの恐怖政治、収容所群島、秘密警察、ソビエト官僚制の実像までが見えてくるだろう。 |
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| 目次 |
第1章 「壮大な計画」 |


