• 本

漁業と国境

出版社名 みすず書房
出版年月 2020年1月
ISBNコード 978-4-622-08870-7
4-622-08870-3
税込価格 3,960円
頁数・縦 375P 20cm

商品内容

要旨

国境水域には各国の覆権争いが表出する。日本漁業は弱体化し、近海は外国漁船に取り囲まれている。領土問題が固定化するなか、漁民に残されたアプローチとは。本書は国際漁業関係史をふまえ、日本周辺水域の「海の縄張り」争いの政治・経済的な原理を明らかにする。領土問題が固定化して動かない現実のなかで、現場からの知見に立ち、漁業の未来への抜け道を示す。

目次

第1章 外洋漁業の近現代史
第2章 北方水域―各国混戦の北太平洋漁場とロシアが重点化する北方領土
第3章 日本海―竹島=独島と日本・韓国・北朝鮮の攻防
第4章 東シナ海―失われた日本漁業の独擅場と尖閣諸島問題
第5章 南洋―アメリカの海は「中国の海」になるのか
終章 領土問題が固定化するなかで

著者紹介

濱田 武士 (ハマダ タケシ)  
1969年大阪府吹田市生まれ。1999年北海道大学大学院水産学研究科博士課程修了。東京海洋大学海洋科学部准教授を経て、北海学園大学経済学部教授。水産庁「漁獲証明制度に関する検討会」座長。専門は漁業経済学・地域経済論・協同組合論。著作に『伝統的和船の経済―地域経済を支えた「技」と「商」の歴史的考察』(2010年、農林統計出版、漁業経済学会奨励賞)、『漁業と震災』(みすず書房、2013年、漁業経済学会賞・日本協同組合学会学術賞)、『福島に農林漁業をとり戻す』(共著、みすず書房、2015年、日本協同組合学会学術賞)、『魚と日本人―食と職の経済学』(岩波新書、2016年、水産ジャーナリストの会大賞・辻静雄食文化賞)など
佐々木 貴文 (ササキ タカフミ)  
1979年三重県津市生まれ。2006年北海道大学大学院教育学研究科博士後期課程修了。鹿児島大学大学院水産学研究科准教授を経て、北海道大学大学院水産科学研究院准教授。農林水産省水産政策審議会委員。専門は近代産業史・漁業経済学・職業教育学。著作に『近代日本の水産教育―「国境」に立つ漁業者の養成』(北海道大学出版会、2018年、漁業経済学会賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)