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危機のアメリカ「選挙デモクラシー」 社会経済変化からトランプ現象へ

出版社名 東信堂
出版年月 2020年4月
ISBNコード 978-4-7989-1634-7
4-7989-1634-X
税込価格 2,970円
頁数・縦 253P 21cm

商品内容

要旨

20世紀半ば以降、マイノリティや女性などの利益表出の進出といった社会変化により、従来の白人たちによる協調的・妥協的な合意形成に基づく「民主政治」が困難となった。そして、その結果生じた選挙デモクラシーの機能不全が、昨今のアメリカにおける政治の分極化やトランプ現象といったアメリカ・デモクラシーの危機にまで通底している―。本書は、政党、選挙民、司法‐政治関係、メディアといったアメリカ政治を特徴づける各アクターに焦点を当て、選挙デモクラシーが機能不全に陥った経緯を明らかにするとともに、そこからの再起方法を模索した挑戦的研究である。2020年アメリカ大統領選挙を見る上での前提知識としても、研究者・報道関係者・学生必読の一冊!

目次

第1部 選挙デモクラシーの定式化(選挙デモクラシーの仕組みとアメリカ政治)
第2部 経済社会変化にともなう入力変化(1950年代以降の利益の多様化と政治の分極化
合衆国最高裁判所と選挙デモクラシー)
第3部 主要アクターと制度の対応(政治とメディアの関係の変化と選挙デモクラシー
選挙制度と政党の対応:アウトサイダーへの開放性政党改革半世紀の帰結
新しい選挙運動様式としてのアウトリーチ
連邦議会における手続的分極化の進展と選挙デモクラシー)
第4部 トランプ政権の誕生(なぜトランプは支持されたのか:2016年大統領選挙におけるリスク受容的有権者
トランプ外交のルーツ)
第5部 結論(選挙デモクラシーの再起動に向けて)

著者紹介

吉野 孝 (ヨシノ タカシ)  
1954年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。同大学大学院政治学研究科博士後期課程満期退学。早稲田大学政治経済学部助手、専任講師、助教授を経て、1995年より教授(2004年改組により政治経済学術院教授)。1984年から1986年までウィスコンシン大学(マディソン)政治学大学院留学(MA)。1991年から1993年までジョンズ・ホプキンズ大学高等国際問題研究大学院(SAIS)客員研究員。2010年から早稲田大学日米研究機構長。2015年から早稲田大学地域・地域間研究機構長。専門は、英米政治学、政党論、アメリカ政治
前嶋 和弘 (マエシマ カズヒロ)  
1965年生まれ。上智大学外国語学部英語学科卒業、ジョージタウン大学大学院政治学部修士課程修了(MA)、メリーランド大学大学院政治学部博士課程修了。Ph.D.(Government)。文教大学などを経て、上智大学総合グローバル学部教授・学部長。専攻はアメリカ政治外交(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)