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アウシュヴィッツ潜入記 収容者番号4859

出版社名 みすず書房
出版年月 2020年8月
ISBNコード 978-4-622-08830-1
4-622-08830-4
税込価格 4,950円
頁数・縦 54,386,40P 20cm

商品内容

要旨

ナチス・ドイツの攻撃でワルシャワが陥落したのは1939年9月。そのちょうど1年後、ワルシャワの路上で兵士も市民も無差別に逮捕される一斉取り締まりで、ポーランド軍将校ピレツキは意図的に捕まってアウシュヴィッツに送られた。当時ロンドンのポーランド亡命政府は、新設のこの収容所の目的を探っていた。志願したピレツキの主な任務は、収容所の実態を外部に流し、同国人の収容者仲間を密かに組織して武装蜂起に備えることだった。本書は1945年に軍の上司宛てに書かれた最終報告書である。長らくポーランド語のタイプ原稿のまま埋もれていたこの報告書が英訳され、はじめて出版されたのは2012年である。貴重な写真を多数含む。

目次

英訳者のノート
発行人のノート
「一九四五年アウシュヴィッツ報告書」の主なできごと
歴史的背景 ピレツキ大尉―報告書、使命、人物
ペウチンスキ将軍宛てのピレツキ大尉の添え状
ピレツキ大尉の一九四五年アウシュヴィッツ報告書
付録

著者紹介

ピレツキ,ヴィトルト (ピレツキ,ヴィトルト)   Pilecki,Witold
1901‐1948。ロシア帝国領カレリア地方のオロネツに生まれる。ポーランド軍騎兵隊少尉としてポーランド・ソビエト戦争に参加。第二次大戦勃発直後の1939年11月、ドイツ占領下の祖国で反独地下抵抗組織、ポーランド秘密軍(後のポーランド国内軍)の創設に参加。1940年9月、新設のアウシュヴィッツ強制収容所の実態を探るという組織の要請に応えてみずから逮捕・収監された。外部に情報を流すと同時に、連合国軍による収容所襲撃に備えて収容者の抵抗組織づくりを進める。しかし襲撃は実現せず、1943年に脱出。翌年、大尉としてワルシャワ蜂起に参加。1945年、イタリア駐留中にこの「アウシュヴィッツ報告書」を完成する。同年ポーランドがソ連の影響下に入ると、反ソ地下抵抗運動に参加するが、その後一党独裁体制を強めた自国の共産主義政権により拉致・拷問され、処刑される
杉浦 茂樹 (スギウラ シゲキ)  
1959年東京生まれ。慶応大学文学研究科修士課程修了。翻訳家。『ニューズウィーク日本版』『ナショナルジオグラフィック日本版』の翻訳・編集に創刊時から携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)