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ボストン美術館富田幸次郎の50年 たとえ国賊と呼ばれても

出版社名 彩流社
出版年月 2022年4月
ISBNコード 978-4-7791-2824-0
4-7791-2824-2
税込価格 3,080円
頁数・縦 232,30P 22cm

商品内容

要旨

富田幸次郎(1890〜1976)は東洋美術コレクションで名高いボストン美術館のアジア部長を戦前、戦中、戦後の32年間(1931〜1963)勤めた人物。「岡倉覚三(天心1863〜1913)最後の弟子」と伝えられながらも日本では、その経歴や業績はあまり知られていない謎の人でもある。

目次

第1部 ボストン美術館アジア部キュレーターへの道のり(父、蒔絵師富田幸七―漆の近代を見つめて(一八五四〜一九一〇)
幸次郎の生い立ちと米国留学(1890〜1907)
ボストン美術館―めぐり合う人々(1908〜1915)
目覚め―美術史家として(一九一六〜一九三〇) アーサー・ウエーリと司馬江漢の落款をめぐる論争考)
第2部 富田幸次郎の文化交流―日米戦争のはざまを米国で生きる(祖国に国賊と呼ばれて(一九三一〜一九三五)―『吉備大臣入唐絵詞』の購入
一九三六年「ボストン日本古美術展覧会」の試み(一九三六〜一九四〇)―戦間期における日米文化交流の一事例
太平洋戦争とその後(一九四一〜一九七六))

著者紹介

橘 しづゑ (タチバナ シズエ)  
1954年、静岡県生まれ。長年、茶道と花道の研鑽を続ける。50歳を過ぎ、それらの学問的な裏付けの必要性を感じ、東京女子大学現代文化学部に編入し社会人学生となる。1990年代、夫(朝日新聞記者)の赴任に伴い家族で1年間ボストンに住み、豪華絢爛なボストン美術館の日本コレクションに驚いた経験をもつ。学部卒業論文ではボストン美術館アジア部長であった富田幸次郎をとりあげる。その富田が日本ではいまだ全く無名であることから、大学院時代には、二度の渡米調査を試みつつ独自に調査を重ね、博士論文「富田幸次郎研究―日米交流における役割」を執筆するに至る。東京女子大学大学院人間科学研究科修了。博士(人間文化学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)