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認知行動療法の哲学 ストア派と哲学的治療の系譜

出版社名 金剛出版
出版年月 2022年7月
ISBNコード 978-4-7724-1906-2
4-7724-1906-3
税込価格 3,960円
頁数・縦 306,7P 21cm

商品内容

要旨

ベックとエリスが愛したストア派の賢者―マルクス・アウレリウス、エピクテトス、セネカ―に導かれ、心の治癒の一大精神史を体感する!

目次

序論 哲学と心理療法
第1部 哲学と認知行動療法(認知行動療法の「哲学的起源」
認知行動療法の起源
哲学的治療小史
ストア哲学と心理学)
第2部 ストア派はどのように治療をしていたか?(理想的賢者を観想する
ストア派の“いま・ここ”へのマインドフルネス
自己分析とソクラテス的論駁
自己暗示・予期瞑想・回顧的瞑想
災厄の予期(プラエメディタティオー・マロルム)と心的リハーサル
理性に癒される―解題に代えて
漢訳者あとがき)
結論 運命は望む者を導く
付録 ストア派セラピーのツールキット―日々の自己改善に向けた養生法

出版社・メーカーコメント

認知行動療法は、古代ストア哲学の末裔である――霊と呪術から心を解放した近代科学の正嫡・認知行動療法には“知られざる系譜”が存在した……心の正面ドアをノックする「理性のコントロール」か? はたまた心の裏階段から忍び込む「非理性のカタルシス」か? アーロン・ベックとアルバート・エリスが愛したストア派の賢者たち――マルクス・アウレリウス、エピクテトス、セネカ――に導かれ、心の治癒の一大精神史を体感する。「この本は古代から連綿と続いてきた「理性による治療」の解説書であると同時に、ワークブックとしても使うことができる。千々に乱れる情念を理性でコントロールする。そのために、読者が理性の筋トレとストレッチを行えるようになっている。だから、同じように、読者であるあなたにも「理性に癒される」体験をしてもらえたならば、監訳者としてはそれで十分な気もする(それはおそらく原著者の願いでもある)」(東畑開人「理性に癒される――解題に代えて」より

著者紹介

ロバートソン,ドナルド (ロバートソン,ドナルド)   Robertson,Donald
認知行動療法家、文筆家、トレーナー。1996年にアバディーン大学からメンタル・フィロソフィー(精神哲学)の修士号を取得後、臨床心理学に転向し、2000年にシェフィールド大学で精神分析学の修士号を得る。1999年にNCHPで催眠心理療法のディプロマを、2011年にロンドン大学キングズカレッジで認知行動療法のポストグラデュエート・ディプロマを修了。「モダン・ストイシズム」創立メンバー。心理療法と哲学の交差領域に焦点を当てた論文を学術雑誌に多数発表しているほか、一般向け著作も精力的に執筆している
東畑 開人 (トウハタ カイト)  
1983年生まれ。専門は、臨床心理学・精神分析・医療人類学。京都大学教育学部卒業、京都大学大学院教育学研究科博士後期課程修了。精神科クリニックでの勤務、十文字学園女子大学で准教授として教鞭をとった後、白金高輪カウンセリングルーム主催。博士(教育学)・臨床心理士・公認心理師。著書に『居るのはつらいよ―ケアとセラピーについての覚書』(医学書院 2019)(第19回(2019年)大佛次郎論壇賞受賞、紀伊國屋じんぶん大賞2020受賞)ほか
藤井 翔太 (フジイ ショウタ)  
1987年生まれ。関心領域は応用哲学・教育哲学。北海道大学文学部哲学・文化学コース卒業、東京大学大学院教育学研究科修士課程修了(教育哲学を専攻)。現在はテンプル大学ジャパンキャンパスにてアカデミック・アドバイザー/講師としてアジア哲学・アメリカ哲学等の科目を教えている。在職中にテンプル大学大学院教育学研究科修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)