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イリノイ遠景近景

ちくま文庫 ふ54−2

出版社名 筑摩書房
出版年月 2022年9月
ISBNコード 978-4-480-43842-3
4-480-43842-4
税込価格 1,056円
頁数・縦 364P 15cm

商品内容

要旨

近所のドーナツ屋で野球帽の男たちの話を盗み聞きする、女性ホームレスの緊急シェルターで働く、ナヴァホ族保留地で働く中国人女性の話を聞く、ベルリンでゴミ捨て中のヴァルガス・リョサに遭遇する…アメリカ・イリノイ州でトウモロコシ畑に囲まれた家に住み、翻訳や聞き書きをしてきた著者が、人と会い、話を聞き、考える。人々の「住処」をめぐるエッセイの傑作。

目次

平原の暮らし(トウモロコシのお酒―わたしは今や、真実トウモロコシ畑のど真ん中で暮らす者となった
盗み聞き―午後一時から四時半までかならずそのドーナッツ屋にきている男たちがいる ほか)
十月のトニ(三百ドルの使い途―その三百ドルからの最初の支出は‐二ドル五十セント。グリッツ二人前
葬儀館そしてアイダ/イザベル―「アイダがきたわ」とトニがいった。「イザベルだってば」とわたし)
ギヴ・ミー・シェルター(ギヴ・ミー・シェルター(1)―ホームレスの女性のために設けられた宿泊所を手伝うことになった
ギヴ・ミー・シェルター(2)―竜巻です、竜巻が目撃されました。皆さん、ただちに避難してください ほか)
ベルリン記(ベルリン六月―謎のビストロ。座像のブレヒトさんの瞳のない目。首に白ネズミをはわせた鼠男
ベルリンあるいは悪い夢―出番が来たのにまだ衣装もつけていない。いったいこれは悪夢なのか ほか)
冬のニューメキシコ(帆船岩山のオアランド―オアランド・ジョーはアメリカン・インディアンの三十四歳の彫刻家である
雨蛇の青い目―離婚よ!は、は、は。離婚手続きの弁護士料をはらうために、壺を一個送ったの ほか)

出版社・メーカーコメント

イリノイのドーナツ屋で盗み聞き、ベルリンでゴミ捨て中のヴァルガス・リョサと遭遇……話を聞き、考える。名翻訳者の傑作エッセイ。 近所のドーナツ屋で野球帽の男たちの話を盗み聞きする、女性ホームレスの緊急シェルターで働く、ナヴァホ族保留地で働く中国人女性の話を聞く、ベルリンでゴミ捨て中のヴァルガス・リョサに遭遇する……アメリカ・イリノイ州でトウモロコシ畑に囲まれた家に住み、翻訳や聞き書きをしてきた著者が、人と会い、話を聞き、考える。人々の「住処」をめぐるエッセイの傑作。 解説 岸本佐知子 【目次】 平原の暮らし トウモロコシのお酒盗み聞き断片アメリカーナ  十月のトニ 三百ドルの使い途葬儀館そしてアイダ/イザベル  ギヴ・ミー・シェルター ギヴ・ミー・シェルター(1) ギヴ・ミー・シェルター(2) 金山の天使島 サリーあるいはユップ  ベルリン記 ベルリン六月 ベルリンあるいは悪い夢 ベルリン六月・リマ十二月  冬のニューメキシコ 帆船岩山のオアランド 雨蛇の青い目 メイリー・イン  あとがき   解説 岸本佐知子

著者紹介

藤本 和子 (フジモト カズコ)  
1939年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。1967年渡米、ニューヨークの日本領事館に勤務した後、イェール大学のドラマ・スクールで学ぶ。その後、リチャード・ブローティガンの作品をはじめ、多くの翻訳を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)