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運動しても痩せないのはなぜか 代謝の最新科学が示す「それでも運動すべき理由」

出版社名 草思社
出版年月 2022年10月
ISBNコード 978-4-7942-2602-0
4-7942-2602-0
税込価格 2,970円
頁数・縦 385P 19cm

商品内容

要旨

カロリー消費を正確に測る新しい技術のおかげで、近年、代謝科学の常識が覆った。「1日の総消費カロリーは運動しても増えない」ということが明らかになったのだ。つまり、運動したところで、それだけで痩せることはない―。しかし、だからといって、運動なんか意味がないということには決してならない。逆に、運動しても1日の総消費カロリーが増えないからこそ、運動は必ずしなければならないものだということがわかるのだ。運動しなくても、1日の消費カロリーは減らないのだから、余ったカロリーは別のことに使われているはずだ。これが体に良くないことを引き起こす。余ったカロリーの使い道として、もっとも身体に悪いと思われるのが「炎症」である。本来であれば必要のないところで、余ったカロリーは炎症を起こす。これがアレルギーや関節炎、動脈疾患のほか、さまざまな「現代病」の原因と考えられるのだ―。先進国の都会人から、サバンナに暮らす狩猟採集民、さらにはチンパンジーやオランウータンなどの類人猿まで、数多くの対象カロリー消費を測定してきた進化人類学者が、ダイエット論争と人類進化というまったく違う領域の謎に、常識を覆す答えを提示する。

目次

第1章 ヒトと類人猿の代謝の定説が覆った
第2章 代謝とはいったい何か
第3章 カロリー消費量研究に起きた革命
第4章 親切で、適応性に富み、太ったサル
第5章 運動しても痩せないのはなぜか
第6章 ダイエット論争にデータを突きつける
第7章 ヒトの体は運動を必要としている
第8章 ヒトの持久力の限界はどこにあるか
第9章 エネルギー消費とヒトの過去・現在・未来

出版社・メーカーコメント

「運動するとその分一日のカロリー消費量が増える。だから運動すれば痩せる」「成人の一日の摂取カロリーは2000キロカロリー」など、これまで栄養学やスポーツ科学などで信じられてきた常識は実は間違いだった!生物人類学者である著者が、人間や動物の消費カロリーを正確に計測する「二重標識水法」によって、アフリカの狩猟採集民から都市生活者、さらにはオランウータンまでの消費カロリーを測定し、人類はエネルギー消費や代謝をどのように進化させてきたかに迫る。

著者紹介

ポンツァー,ハーマン (ポンツァー,ハーマン)   Pontzer,Herman
デューク大学人類進化学准教授、デューク・グローバルヘルス研究所グローバルヘルス准教授。人間のエネルギー代謝学と進化に関する研究者として国際的に知られている。タンザニアの狩猟採集民ハッザ族を対象としたフィールドワークや、ウガンダの熱帯雨林でのチンパンジーの生態に関するフィールドワークのほか、世界中の動物園や保護区での類人猿の代謝測定など、さまざまな環境において画期的な研究を行っている。その研究は、ニューヨークタイムズ紙、BBC、ワシントンポスト紙などで取り上げられている
小巻 靖子 (コマキ ヤスコ)  
大阪外国語大学(現、大阪大学外国語学部)英語科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)