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憧れの感情史 アジアの近代と〈新しい女性〉

出版社名 作品社
出版年月 2023年6月
ISBNコード 978-4-86182-980-2
4-86182-980-1
税込価格 3,960円
頁数・縦 336,9P 21cm

商品内容

要旨

19世紀から20世紀にかけては、増幅するスペクタクルのなかで「憧れ」の経済価値が高まり、「憧れ」の形を戦略的に操作した時代である。この「憧れ」の構築する近代に、女性たち、とくに既存の価値観を乗り越えようとする「新しい女性」たちはどうかかわったのだろうか。本書は、国内・海外の研究者たちが共同で、「憧れ」とジェンダーを軸に歴史を読み解く。アジアを動かした感情のダイナミズム―いま注目のジェンダーと歴史学の最先端に挑む。

目次

序章 “憧れ”が動かす近代―新しい女性現象をめぐる感情のダイナミズム
第1部 「新しい女性」の誕生(アジアに見せたい、アジアを魅せたい―「新しい女性」とイギリス国教会の宣教戦略
ヴェールを外すこと―“憧れ”にうつるエジプトの近代
“憧れ”を喚起し醸成する装置―オランダ領東インド初の現地語女性誌『プトリ・ヒンディア』
ビルマの「新しい女性」とコロニアルな視覚文化―破壊的近代性とエキゾチックな原始性の魅惑と動揺)
第2部 「新しい女性」の戸惑い(在日本朝鮮人女子留学生たちの秘められた“憧れ”―雑誌『女子界』と金瑪利亞の個人史を中心に
「満洲」というファンタジーの創出と空転―宝塚少女歌劇『満洲より北支へ』(一九三八年)
「国父」家族のスキャンダル―アタテュルクの養女ウルキュにみる“憧れ”とその反転
戦後日本の“スチュワーデス”―アメリカ人に習ったモダンと着物で背負ったジャパン)
第3部 「新しい女性」の問いかけるもの(ショップガール―イギリスと諸外国におけるモダニティと「新しい女性」)

著者紹介

山口 みどり (ヤマグチ ミドリ)  
1969年生まれ。英国エセックス大学社会学部大学院博士課程修了。Ph.D.(Sociology)現在、大東文化大学社会学部社会学科教授。専門はイギリス社会史、イギリス女性史・ジェンダー史
中野 嘉子 (ナカノ ヨシコ)  
1964年生まれ。米国ジョージタウン大学Ph.D.現在、東京理科大学経営学部国際デザイン経営学科教授。香港大学文学部日本研究学科名誉副教授。外務大臣表彰受賞(2021年)。専門は異文化コミュニケーション、日本のモノとサービスのグローバル化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)