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絶望の果ての戦後論 文学から読み解く日本精神のゆくえ

クライテリオン叢書

出版社名 啓文社書房
出版年月 2024年6月
ISBNコード 978-4-89992-089-2
4-89992-089-X
税込価格 2,860円
頁数・縦 541P 19cm

商品内容

要旨

文芸誌には絶対に載らない、ド直球の文学論!多極化する世界で、アメリカに甘えてきた日本人は自立できるのか。日本人の真価を問う対米従属文学論。太宰治、三島由紀夫、大江健三郎、村上春樹、村上龍、高橋源一郎、島田雅彦…。

目次

第1部 座談会 対米従属文学論(「平和」への戸惑い 太宰治「トカトントン」大岡昇平「生きている俘虜」
「戦後的日常」への頽落―「第三の新人」をめぐって 小島信夫『アメリカン・スクール』安岡章太郎「ガラスの靴」
「戦後的日常」の拒絶 三島由紀夫『真夏の死』「憂国」
戦後的ニヒリズムへの「監禁」 大江健三郎「後退的青年研究所」「セヴンティーン」
戦後的ニヒリズムの臨界値 開高健『輝ける闇』村上龍『限りなく透明に近いブルー』
高度成長後の風景 村上春樹『風の歌を聴け』田中康夫『なんとなく、クリスタル』
「国土の荒廃」を読む 石牟礼道子『苦海浄土―わが水俣病』富岡多恵子『波うつ土地』
「ポスト・モダン」の頽落を超えて 高橋源一郎『さようなら、ギャングたち』島田雅彦『優しいサヨクのための嬉遊曲)
第2部 観念的な、あまりに観念的な―戦後批評の「弱さ」について(内なる他者の発見
隠された弱さ
自己を超えるものへの問い
観念のカタストロフィ
滅びぬ自然)

著者紹介

浜崎 洋介 (ハマサキ ヨウスケ)  
78年埼玉生まれ。日本大学芸術学部卒業、東京工業大学大学院社会理工学研究科価値システム専攻博士課程修了、博士(学術)。文芸批評家、京都大学大学院特定准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)