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継続する植民地主義の思想史

出版社名 青土社
出版年月 2024年12月
ISBNコード 978-4-7917-7685-6
4-7917-7685-2
税込価格 3,960円
頁数・縦 477,26P 19cm

商品内容

要旨

過去の歴史を引き受け、未来の歴史をつくりだすために。「戦後八〇年」を迎える現在、いまもなお植民地主義は継続している―。近代から戦前‐戦後を結ぶ独自の思想史を描き、暴力の歴史を掘り起こす。日本と東アジアの現在地を問う著者の集大成。

目次

序章 継続する植民地主義を問題とする視角
第1部 植民地主義の総力戦体制と合理性/主体性―合理主義と主体形成の隘路(植民地主義の変容と合理主義の行方―合理主義に拠る参与と抵抗の罠
植民地帝国の総力戦体制と主体性希求の隘路―三木清の弁証法と主体)
第2部 詩人たちの戦時翼賛と戦後詩への継続(近代的主体への欲望と『暗愚な戦争』という記憶―高村光太郎の道程
戦後文化運動・サークル詩運動に継続する戦時経験―近藤東のモダニズム)
第3部 「戦後言論」の生成と植民地主義の継続―岐路を精査する(戦後言説空間の生成と封印される植民地支配の記憶
戦後経済政策思想の合理主義と複合化する植民地主義)
第4部 戦後革命の挫折/「アジア」への視座の罠(自閉していく戦後革命路線と植民地主義の忘却
「方法としてのアジア」の陥穽/主体を割るという対抗)
第5部 植民地主義を超克する道への模索(植民地主義を超克する民衆の出逢いを求めて)
結章

著者紹介

中野 敏男 (ナカノ トシオ)  
1950年、東京都生まれ。東京大学大学院修了。茨城大学助教授、東京外国語大学教授などを経て、東京外国語大学名誉教授。博士(文学)。専門は、社会理論・社会思想。おもな単著に、『詩歌と戦争』(NHKブックス、2012年、日本詩人クラブ詩界賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)