• 本

ヨシコ・ウチダの強制収容体験とアメリカ児童・思春期文学

出版社名 彩流社
出版年月 2025年3月
ISBNコード 978-4-7791-3042-7
4-7791-3042-5
税込価格 2,970円
頁数・縦 197,15P 21cm

商品内容

要旨

アメリカ社会に潜む分断と排除の“潜流”に警鐘を鳴らし続けたウチダ文学の再検証!日米戦争の勃発とともに「敵性外国人」の名の下に日系アメリカ人を強制収容したアメリカ。民主主義国家の汚点とはいうものの、アメリカ社会にある人種差別やマイノリティ差別意識の解消には至っていない。かつての日米経済摩擦時や9.11事件、そして今のトランプ大統領が叫ぶ“アメリカ第一主義”に呼応する排除・差別の意識に対抗するウチダ文学の再評価!

目次

第1部 強制収容体験とウチダ作品の世界(『ぶんぶく茶釜とその他日本の昔話』―強制収容との関連で読む
『タカオと祖父の刀』と『間にはさまれたミヤ』―冷戦期の日系人の同化志向との関連で読む
『トパーズへの旅』と『故郷に帰る』―多文化主義児童文学のオーセンティシティの観点から読む
『トパーズへの旅』と『故郷に帰る』―ウチダの執筆の意図を考える
リンコ三部作『夢は翼をつけて』『リンコの逆転ホームラン』『最高のハッピーエンド』―リドレス運動との関連で読む
『写真花嫁』―抑圧の観点から強制収容までの日系の歴史を読む)
第2部 ウチダの思いを受け継ぐ二十一世紀の強制収容物語(ジュリー・オオツカの『天皇が神だったころ』とシンシア・カドハタの『草花とよばれた少女』―砂漠表象を「パイオニア」言説との関連で読む
サミラ・アーマドの『強制収容』―イスラム教徒排除への抵抗
カービイ・ラーソンの『ダッシュ』とロイス・セパバーンの『マンザナの風にのせて』―多文化主義児童文学のオーセンティシティの観点から読む)

著者紹介

小松 恭代 (コマツ ヤスヨ)  
福井県立大学学術教養センター教授。金沢大学大学院人間社会環境研究科博士後期課程修了、博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)