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福祉国家見直し論と自民党政治 地域共生社会への起点

出版社名 翔雲社
出版年月 2025年11月
ISBNコード 978-4-434-36835-6
4-434-36835-4
税込価格 5,500円
頁数・縦 395P 22cm

商品内容

目次

序章 研究の目的
第1章 先行研究の検証と本研究の位置づけ
第2章 第三次佐藤内閣による「福祉国家」建設
第3章 田中内閣における「福祉見直し(論)」と「福祉社会」建設
第4章 三木内閣による「安定成長型」福祉と抑制的「見直し」の実現
第5章 分析
終章 結語

出版社・メーカーコメント

ときは田中内閣。福祉元年(‘73)後に巻き起こった、あの「福祉見直し論」とは一体何だったのか。新鋭の研究者によって、この疑問がついに解き明かされた。本書は、700以上の文献から当時の政治過程を描写し、自民党内における福祉見直し論の系譜と、その出現要因を分析した、圧巻の学術論文である。佐藤内閣の「経済と福祉の調和」路線、田中内閣の「列島改造型」福祉、三木内閣の「安定成長型」福祉など、各政権の福祉政策の特徴をすべて明らかにする。戦後の国会で、石橋首相が初めて「福祉国家」建設を表明したこと、福祉国家ではなく、「福祉社会」建設が’60年代の財政演説で述べられていたことを、本書は事実の流差に添ってつぶさに解説する。第一次オイルショック以前から、予算建議で「財政抑制」の指摘があったこと、三木内閣以前から「日本型福祉社会」が提唱されていたことも証明し、本書はあっさりと先行研究を覆す。当時の革新福祉と地域福祉の関係なども解き明かしながら、先のテーマの分析に切り込んでいく。そして、’70年代半ばの「福祉国家」の見直しが、現在へ続く「地域共生社会」の起点であることをも明らかにする。まさに、これまでの福祉政策の概念を超越した内容となっている。社会政策、日本政治、社会福祉、福祉国家論等を語るうえで必読の一冊である。

著者紹介

永田 隆二 (ナガタ リュウジ)  
田園調布学園大学人間福祉学部社会福祉学科准教授。介護老人保健施設MSW、専門学校専任教員、田園調布学園大学、明治学院大学非常勤講師を経て、2025年度より現職。東京福祉大学社会福祉学部卒業、東京福祉大学大学院社会福祉学研究科博士前期課程修了、明治学院大学大学院社会学研究科社会福祉学専攻博士後期課程単位取得満期退学、慶應義塾大学法学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)