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日本の後宮 天皇と女性たちの古代史

中公新書 2870

出版社名 中央公論新社
出版年月 2025年8月
ISBNコード 978-4-12-102870-9
4-12-102870-8
税込価格 1,100円
頁数・縦 242P 18cm

商品内容

要旨

男性君主のために集められた女性たちと、彼女らが住む空間を指す後宮。天皇家の安定した皇位継承のために創られた。平安時代初期、桓武天皇、嵯峨天皇には各々35人、45人に及ぶ皇子女がおり、そこには彼らを産んだ20人以上の妃・夫人・嬪・女御・更衣という後宮=キサキたちがいた。日本では、男子禁制ではなかったが、中国由来の制度の影響を受け変貌していく。本書は起源から平安末期までの歴史を追い、制度とその実態を描く。

目次

序章 後宮とは何か―古代日本への導入
第1章 キサキの誕生―五〜七世紀(古代日本女性の地位―中国と異なる双系社会
世襲王権の成立、キサキ制度へ
皇后と皇太子―序列化される女性たち)
第2章 優遇されるキサキたち―奈良時代(令制キサキの待遇と役割
妃・夫人・嬪の実態―文武から光仁天皇まで
氏女と采女―律令制下の女官たち)
第3章 急増するキサキの再編―平安時代初期(桓武天皇期の拡大と転換
平城天皇の後宮改革―女官の供給と役割
女御と更衣の登場―嵯峨天皇の膨大なキサキ)
第4章 埋もれていく“女性たち”―平安時代前中期(新しい後宮の成立―男女別の宮廷社会へ
母后の強い立場―妻より母として
家父長的「家」の形成へ―男性社会への影響)
終章 天皇と後宮

出版社・メーカーコメント

男性君主のために集められた女性たちと、彼女らが住む空間を指す後宮。天皇家の安定した皇位継承のために作られた。平安時代初期、桓武天皇、嵯峨天皇には各々35人、45人に及ぶ皇子女がいたが、そこには彼らを産んだ20人以上の妃・夫人・嬪・女御・更衣という後宮のキサキたちがいた。日本では当初、男子禁制ではなかったが、中国由来の制度の影響を受け変貌していく。本書は起源から平安末期までの歴史を追い、その実態を描く。

著者紹介

遠藤 みどり (エンドウ ミドリ)  
1981(昭和56)年神奈川県生まれ。福島県出身。2003年東北大学文学部人文社会学科卒業。11年東北大学大学院文学研究科博士後期課程修了、博士(文学)。宮城県公文書館専門調査員、日本学術振興会特別研究員などを経て、20年お茶の水女子大学基幹研究院人文科学系助教。24年より同准教授。専攻・日本古代史。著書『日本古代の女帝と譲位』(塙書房、2015年。第11回女性史学賞受賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)