
白洲次郎占領を背負った男
出版社名 | 講談社 |
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出版年月 | 2005年8月 |
ISBNコード |
978-4-06-212967-1
(4-06-212967-1) |
税込価格 | 1,980円 |
頁数・縦 | 405P 20cm |
書店レビュー
総合おすすめ度:
全1件
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あの時代にこの男映る
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- イセザキ書房 (神奈川県横浜市中区)
なんて背が高いの。なんて凛々しいの。なんて甘いマスクなの。なんて気品のある物腰なの。と正子を一目惚れさせた男、白洲次郎。この次郎が陰で支へ続けた大物、吉田茂。 外相になった吉田に鈴木貫太郎は告げた。 「戦争は勝ちっぷりもよくなくてはいけないが、負けっぷりもよくなくてはいけない。」と。 そして吉田は「戦争に敗けて外交に勝った歴史もある。これからが正念場だ」と言って困難な占領時代にG.H.Qと互角に戦った。 G.H.Qは、Go Home Quicklyだよ と言う吉田のジョークは何かとてもほほ笑ましかった。 次郎は憲法を生み出す中で 今に見ていろ という気持いっぱいであった。 吉田という表舞台は次郎という裏の必死の支へなくしては成功しなかったな、と読みながら何度も思った。 次郎は占領下という背景(バック)の色に実に鮮やかに映えた男。 淡々と書かれた行間から熱い熱い次郎の熱気があふれ出て魅せられてしまった。
(2006年5月14日)
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おすすめ度
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商品内容
文学賞情報 |
2005年
第14回
山本七平賞受賞 |
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要旨 |
白洲次郎=明治三五年(一九〇二年)兵庫県生まれ。神戸一中卒業後、英国ケンブリッジ大学に留学。戦前、近衛文麿、吉田茂の知遇を得る。戦後は吉田茂の側近として終戦連絡事務局次長、経済安定本部次長、貿易庁長官を歴任、日本国憲法制定の現場に立ち会った。また、いち早く貿易立国を標榜し、通商産業省を創設。GHQと激しく対峙しながら、日本の早期独立と経済復興に、“歴史の黒子”として多大な功績を挙げた。昭和六〇年没(享年八三)。紳士の哲学“プリンシプル”を尊ぶイギリス仕込みのダンディズムは終生変わらなかった。妻はエッセイストの白洲正子。 |
目次 |
稀代の目利き |
出版社 商品紹介 |
敗戦国にあって、絶対権力者マッカーサーに一歩もひかなかった男の矜持に迫る痛快伝記ノンフィクション。 |
出版社・メーカーコメント
「従順ならざるたった一人の日本人」の伝記敗戦国にあって、絶対権力者マッカーサーに一歩もひかなかった男の矜持に迫る痛快伝記ノンフィクション。