• 本

東京大学で世界文学を学ぶ

集英社文庫 つ18−3

出版社名 集英社
出版年月 2013年3月
ISBNコード 978-4-08-745048-4
4-08-745048-1
税込価格 858円
頁数・縦 415,6P 16cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 東大の講義は面白い!

    本の帯にあった「この一冊で<世界文学>のすべてがわかる!」に惹かれて、この本を手に取りました。もし自分が学生時代に、時間もお金のことも一切考えずに浪人して勉強することができたとしても、私では受かるはずもない大学の講義を本にしたとのことで、どうせ面白くないでしょ!?っと遠慮がちに読み始めたのですが、これが面白かったです。「ドン・キホーテ」、「ボヴァリー夫人」や「白痴」などの大小説の誕生から、その構造や手法を分かりやすく解説してあって、引き込まれて読みました。また、巻末に人名・作品名索引もあって、読んだあとに気になる作者や小説の箇所を読み直せるのも良かったです。東大の講義にふれて、ちょっと頭が良くなった気分にもなれる良い本でした!

    (2014年3月31日)

商品内容

要旨

小説はいつの時代も、いたるところで書かれてきた。古くは神話から始まり聖書へ、日本では漢語の輸入から文学の成熟へ。『ドン・キホーテ』、『ボヴァリー夫人』、『白痴』など、世界の名作を細部まで読み解き、物語の歴史を考察することで、小説の誕生からその構造や手法、作品同士の繋がりまでを面白く丁寧に解説する。現役東大生が熱中した特別講義を完全収録した究極の“世界文学”読本。

目次

第1講義 我々はみなゴーゴリから、その外套の下からやってきた
第2講義 我々はみな二葉亭四迷から、その『あひゞき』から出てきた
第3講義 舌の先まで出かかった名前―耳に向かって書かれた“声の物語”
第4講義 私をどこかへ連れてって―静かに爆発する短篇小説
第5講義 燃えつきる小説―近代の三大長篇小説を読む1セルバンテス『ドン・キホーテ』
第6講義 燃えつきる小説―近代の三大長篇小説を読む2フローベール『ボヴァリー夫人』
第7講義 燃えつきる小説―近代の三大長篇小説を読む3ドストエフスキー『白痴』
第8講義 物騒なフィクション―ラシュディ『悪魔の詩』と冒涜するフィクション
第9講義 自作『枯葉の中の青い炎』は、どのようにして書かれたか
第10講義 ヘンリー・ジェイムズの『ねじの回転』をどう読み、どうパスティーシュするか

出版社・メーカーコメント

この一冊で「世界文学」の全てが分かる! 『旧約聖書』、『ドン・キホーテ』、『ねじの回転』etc…著者が現役東大生を相手に行った講義を元に、小説の誕生から構造や手法まで面白く丁寧に解説。知っているようで知らなかった世界文学がこれで丸分かり!

著者紹介

辻原 登 (ツジハラ ノボル)  
1945年和歌山県生まれ。90年『村の名前』で芥川賞、99年『翔べ麒麟』で読売文学賞、2000年『遊動亭円木』で谷崎賞、10年『許されざる者』で毎日芸術賞、12年『韃靼の馬』で司馬遼太郎賞など、受賞歴多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)