MORAL 善悪と道徳の人類史
出版社名 | 講談社 |
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出版年月 | 2024年11月 |
ISBNコード |
978-4-06-537059-9
(4-06-537059-0) |
税込価格 | 2,750円 |
頁数・縦 | 430P 19cm |
商品内容
要旨 |
石器時代の「集団で生きるためのルール」から現代の人種・ジェンダー・マイノリティ差別、言葉狩りやキャンセルカルチャーまで言及。共生のための「今と未来の課題」を明かす。行き過ぎた正義は「悪」になるのか?気鋭の哲学者が500万年にわたって「人類の善と悪」の変遷を追う! |
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目次 |
第1章 五〇〇万年―新しい系譜学 |
出版社・メーカーコメント
人間は、どのようにしてモラルを持つようになったのだろう? 助け合うよう生まれついているはずなのに、今や普遍的なモラルなど失われたかのようだ。だが、人類が共有するモラルは存在する。モラルの起源が理解できれば、モラルの未来も見えてくる。生物学的、文化的に社会が進化していく過程でモラルはどのように形成されたのか−−哲学の専門知識とさまざまな研究データをもとに解明。現在の私たちのあり方を決定づけた進化の歴史が明らかになる。狩猟時代から現代に至るまで、人間のモラルの基本は「個人の利益<共同体の利益」である。脆弱なホモサピエンスが生き延びるには、それは最良の手段だったからだ。5万年の歴史を通して、社会的構造の変化とその後の経済発展により、モラルはさまざまな変容を遂げてきたが、基本は今なお変わらない。人間の善と悪はどのようにつくられてきたか? 歴史の流れを軸に、哲学、経済、生物学的な分析をもとに「モラルの変遷」を説明。かつてない不平等と分断の時代、他者に限りなく不寛容で、モラルに反するものを厳しく罰し、個人主義が浸透しすぎた時代、どのように新たなモラルをつくるべきか? 著者の結論は人間のモラルの基本に立ち戻ること。国・民族・宗教などを問わずに人類に共通する「個人の利益<共同体の利益」を新たなモラルにすべきだというものである