皇后の碧
出版社名 | 新潮社 |
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出版年月 | 2025年5月 |
ISBNコード |
978-4-10-355951-1
(4-10-355951-9) |
税込価格 | 1,980円 |
頁数・縦 | 322P 20cm |
書店レビュー
総合おすすめ度:
全1件
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ラストシーンが美しい作品
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おすすめ度
- 平和書店能登川店 (滋賀県東近江市)
舞台が「後宮」と聞くと、権謀術数渦巻く、だの愛憎入り乱れる、だのというイメージがある(かもしれない)が、阿部智里さんが描くと一味も二味も違う。
主人公は、火竜に家族を焼かれた土の精霊、ナオミ。ひょんなことから風の精霊を統べる皇帝シリウスに気に入られ、居城に召されることに。
なぜ自分が選ばれたのか、その答えを求めて、ナオミは後宮に入る。
が、次々と現れる謎、思惑のわからない精霊たち。誰を信じればいいのか。
ナオミが心の赴くままにたどった先に見えた景色は、思いもよらないものだった!
見え方が一変するのは、「八咫烏シリーズ」1作目の「烏に単は似合わない」並の衝撃。
そして何より、ラストシーンが美しい。余韻にひたって、何度も読み返したくなる。
(最後だけ読まないでください。すべての流れを知ったからこその美しさだから。)(2025年8月10日)
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おすすめ度
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商品内容
要旨 |
かつて火竜に家族を焼かれた少女ナオミは、風の精霊を統べる皇帝から「私の寵姫の座を狙ってみないか?」と突然誘われる。皇帝の後宮には風の精霊の皇后と、火の精霊と水の精霊の愛妾がすでにおり、彼の胸には皇后の瞳の色に似ている緑の宝石が連なる首飾り「皇后の碧」が常に輝いていた。高位の精霊である妻妾たちの棲む地に馴染めるよう、年老いた宦官長とまじないの修練を重ねつつ、己が選ばれた理由を解き明かそうとするうち、ナオミは後宮が大きな秘密を抱えていることに気づいてゆく。誰が味方で敵なのか、後宮は何を隠しているのか、そして「皇后の碧」が真に意味するところとは― |
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出版社・メーカーコメント
平和の裏に隠された真実とは。謎が謎を呼ぶ、新次元の精霊ファンタジア!少女ナオミは、風の精霊を統べる皇帝から「私の寵姫の座を狙ってみないか?」と突然誘われる。皇帝の後宮には皇后と愛妾(つま)がおり、彼の胸には皇后の瞳の色に似ている緑の宝石を選び抜いた首飾り「皇后の碧(みどり)」が常に輝いていた。訝りながら己が選ばれた理由を探るうち、ナオミは後宮が大きな秘密を抱えていることに気づくが……。