• 本

影響力の武器 なぜ、人は動かされるのか

出版社名 誠信書房
出版年月 1991年9月
ISBNコード 978-4-414-30269-1
4-414-30269-2
税込価格 3,630円
頁数・縦 356P 22cm
シリーズ名 影響力の武器

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 人は意外と考え無しに動くらしい

    社会心理学の分野では古典とも言える名著。そして古い本とはいえその中身はいささかも色褪せていない。人間というやつは自由意志で動いているつもりでも、あるシチュエーションに対面すると誰しもが似通った行動しか起こせない。例えば返報性と呼ばれる原理がある。誰かに何かをもらうと、その借りを返そうという心理が働くため、本来全く関係の無いはずの要請まで断りにくくなってしまうという原理だ。なぜ企業が無料で試供品を配るのか、という理由がここにある。その他、自殺の報道による自殺者への影響力や、なぜ明らかに嘘だとわかっていることを信じてしまうのか、などなど現在社会的に問題とされていることの原因らしきものも多々あって非常に面白いしためになる。テレビに出るようなコメンテーターたちが騒ぎ立てている事がどれほど的外れか、ということもわかるだろう。さらにこの本の面白いところは、ただ問題点を上げるだけでなく、ならばそれにどう対処すればよいのか、ということまでちゃんと提案してくれているところだ。詐欺師や怪しげな宗教、でたらめな識者に騙されたくない人は必携の書と言える。

    (2006年12月10日)

商品内容

要旨

著者は、セールスマン、募金勧誘者、広告主など承諾誘導のプロの世界に潜入。彼らのテクニックや方略から「承諾」についての人間心理のメカニズムを解明。情報の氾濫する現代生活で、だまされない賢い消費者になると共に、プロの手口から人を説得するやり方を学ぶ。

目次

第1章 影響力の武器
第2章 返報性―昔からある「ギブ・アンド・テーク」だが…
第3章 コミットメントと一貫性―心に住む小鬼
第4章 社会的証明―真実は私たちに
第5章 好意―優しい泥棒
第6章 権威―導かれる服従
第7章 希少性―わずかなものについての法則
第8章 手っとり早い影響力―自動化された時代の原始的な承諾