目黒警察署物語
文春文庫 佐々警部補パトロール日記
出版社名 | 文藝春秋 |
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出版年月 | 1994年2月 |
ISBNコード |
978-4-16-756001-0
(4-16-756001-1) |
税込価格 | 565円 |
頁数・縦 | 334P 16cm |
書店レビュー
総合おすすめ度:
全1件
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戦後混乱期を戦う「民主警察」前線録
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おすすめ度
- 神奈川大学生協書籍部 (神奈川県横浜市神奈川区)
あさま山荘事件や東大安田行動事件などで指揮官として活躍し、また
危機管理の第一人者でもある著者の警察任官当時のノンフィクションである。
戦後の混乱の最中で警察組織も採用制度も大きく変貌を遂げつつある中、
幹部候補生である「三級職」として採用され、警察署で見習い警部補として
勤務する著者のパトロール生活を綴った一冊。
単なるパトロール日記ではなく、当時の警察組織内に根強く残っていた
ノンキャリ組との軋轢や、戦後の混乱期という世相を映す椿事珍事件の数々など、
本文中に垣間見える「警察戦後史」あるいは「東京戦後史」が興味深く、また、
部下の教育に、事件処理に、時には酔っ払いの応対にと奔走する様をあくまでも
ユーモラスに描いた描写が小気味よい。
また、後に重要な警備に関わることとなる著者が「成長期」である当時に参考と
したものは何か、指揮官とは、上司とはどうあるべきかといった実践的な事柄に
ついても著者の一家言を見ることが出来、単にノンフィクションとしてだけでなく、
参考とすべき生き方の教科書としてもおすすめしたい。(2013年5月6日)
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商品内容
要旨 |
戦後の混乱が残る東京の街の警察署に新米警部補が着任した。東大出身キャリア組に対する冷たい視線を感じながら、昼夜分たぬパトロール体験を通じて次第に周囲に認められ、一人前の警察官に成長していく。制服警官の心情を見事に描く本書はポリス・ドキュメントであると同時に、「危機管理」実践篇でもある。 |
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目次 |
第1話 着任 |