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高千穂幻想 「国家」を背負った風景

PHP新書 089

出版社名 PHP研究所
出版年月 1999年10月
ISBNコード 978-4-569-60810-5
4-569-60810-8
税込価格 723円
頁数・縦 193P 18cm

商品内容

要旨

『古事記』『日本書紀』で天孫降臨の舞台として語られる高千穂。明治維新以後、国家主義的気運の高まりの中で、「神話的空間」を実在の地名に「現実化」しようとして奔走した人々がいた。宮崎県と鹿児島県の対立、文部省の聖蹟調査、「八紘之基柱」の建設。人々は「幻想」に駆り立てられ、幻滅し、その結果、戦後の日本で、高千穂の「物語」は語られなくなった。高千穂を近代日本の象徴的風景とする視点から、人が幻想―神話と対峙することの難しさと意味を読みとる力作評論。

目次

序章 高千穂―「国家」を背負った風景
第1章 高千穂伝承―始原という幻想
第2章 高千穂はどこに―それぞれの想念
第3章 聖蹟調査と高千穂宮―「地方」と「国家」
第4章 八紘之基柱―逸脱する表現
第5章 よみがえる「聖」の記憶―平和の塔と東京オリンピック