• 本

死都日本

出版社名 講談社
出版年月 2002年9月
ISBNコード 978-4-06-211366-3
4-06-211366-X
税込価格 2,530円
頁数・縦 520P 20cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 火山大国・日本の本当の姿がここにあります

    本職は医者でありながら、学者顔負けの地学オタクであるという石黒耀氏の、天災シュミレーション小説です。本書が処女作で「第26回メフィスト賞」を受賞しています。20XX年の日本が舞台。九州・霧島が破局的噴火を起こし、死者100万人という甚大な被害を出します。噴火後、想像以上のスピードで襲いかかり、あらゆるものを焼きつくす火砕流や火砕サージ(高温のガス)による灼熱地獄。なんとか助かったと思ったのもつかの間、今度は一瞬ですべてを飲み込んでしまうラハール(土石流)に見舞われます。救いようのないこうした凄惨な描写は、著者の取材力がものをいい、科学的根拠に基づいたリアルなもの。実在の地名が使われているという点でも、いつしか小説を読んでいるという感覚は薄れていきます。そして被害は徐々に日本全土へ‥。日本が壊滅するのではないかと危機感を持ち、すばやく世界中で日本円が売られるなど、諸外国の日本への思惑は実にわかりやすいです。一方、日本も手は打ちますが「日本の再生が成功しなければ地球全体が混乱に陥る」と総理大臣の全世界へ向けたメッセージはどこまで通用するのか‥。決してフィクションとは言いきれない、日本の姿が

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    (2008年1月4日)

商品内容

文学賞情報

2002年 第26回 メフィスト賞受賞

要旨

我々は今、地球システムのなかに新たな構成要素として、人間圏を作って生きている。そんな我々の一年を地球時間に換算すれば、1万〜10万年に相当する。では、そんな時空スケールで日本列島の人間圏を考えたら、我々は何処へ行くのか?それが本書のテーマだ。『日本沈没』以来久々の、日本の作家にしか書けないクライシスノベルの登場。第26回メフィスト賞受賞作。

出版社
商品紹介

メフィスト賞受賞の超弩級クライシスノベル。繰り返されてきた破局的大噴火がもし再び、明日起きるとしたら…。

おすすめコメント

第26回メフィスト賞受賞作!本書を読まずして、我らが大地に無自覚に佇むことなかれ・・・。東京大学理学部松井孝典教授 大絶賛!

著者紹介

石黒 耀 (イシグロ アキラ)  
1954年、広島県生まれ。勤務医。第二六回メフィスト賞を受賞した『死都日本』が処女作(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)