• 本

ドラキュラ伯爵 ルーマニアにおける正しい史伝

改版

中公文庫 BIBLIO

出版社名 中央公論新社
出版年月 2002年10月
ISBNコード 978-4-12-204118-9
4-12-204118-X
税込価格 859円
頁数・縦 323P 16cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 吸血鬼と呼ばれた男

    1462年、オスマントルコの脅威に対し時の法王は会議の末、10万ガダット(当時の基準通貨)を捻出し、ハンガリー王はその内四万の高額を貰いながら、結局戦わなかったドイツも2万3千の歩兵と一万の騎兵を出す約束をしたが、全く何もしなかった。不敗の王の異名を持つ、オスマントルコのハッサン2世はコンスタチノーブルを陥落させた、その当時世界最強軍を更に増加して集結させ、ヨーロッパに侵攻作戦を開始した。立ちあがったのはブラド3世(ドラキュラ)只一人、30万の世界最強軍団に、12歳以上の全国民を集結させた2万2千のドラキュラ軍。人類史に残る、奇襲作戦を敢行・・・その結果は?何故、ドイツを始め、参加しなかった国の民間伝承で現在流布されている、評価なのか?歴史は勝者の物の意味を深く考えさせられる一冊。

    (2003年3月24日)

商品内容

要旨

ブラム・ストーカーの名高い伝奇小説『吸血鬼ドラキュラ』のモデルとして世界的に知られる、ルーマニアのワラキア公ヴラッド・ツェペシュ伯爵とは何者なのか―。祖国の統一と独立に献身したワラキア公の業績を歴史的に究明し、フィクションの「ドラキュラ」との差異にも言及する、出色の評伝。

目次

第1章 ツェペシュ公の家族、青年時代と最初の治政(一四四八年)
第2章 ヴラディスラヴ二世の治政(一四四七〜一四五六年)、ヴラッド・ツェペシュの追放と復位(一四五六年)
第3章 ヴラッド・ツェペシュの国内政策
第4章 ヴラッド・ツェペシュとシュテファン大公
第5章 ワラキアとトランシルヴァニア、ハンガリーとの関係
第6章 ヴラッド・ツェペシュの一四六二年、対モハメッド二世戦の勝利
第7章 ヴラッドの失墜と逮捕
第8章 一四六二〜一四七六年間のワラキア。ヴラッド・ツェペシュの最後の治政。公の死(一四七六年)
第9章 ルーマニア人のみたヴラッド・ツェペシュ
第10章 ドラキュラという異名の登場

著者紹介

ストイチェスク,ニコラエ (ストイチェスク,ニコラエ)   Stoicescu,Nicolae
1924‐。ブカレスト大学卒業。歴史学博士。中世史専攻。N・ヨルガ歴史研究所主任研究員
鈴木 四郎 (スズキ シロウ)  
1911(明治44)年、京都市に生まれる。高松高商(旧制)卒業。同盟通信、共同通信で二十九年間ジャーナリストとして活躍。日本・ルーマニア友好協会理事長。1992(平成4)年、逝去
鈴木 学 (スズキ マナブ)  
1951(昭和26)年、東京都に生まれる。1975(昭和50)年、ブカレスト大学歴史学部卒業。1979(昭和54)年、ブカレスト大学大学院修了。歴史学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)